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つぼ浦視点
俺は目が覚めると、ここが外じゃない事に気付いた。体を起こし隣を見るとそこには、鬼のヘルメットを外し眠りについているアオセンがいた。と言うことはここはアオセンの家なのだろう。きっとアオセンが路地裏で眠ってしまった俺を運んでくれたのだ。運んでくれたのはありがたいが、今は1番アオセンとは出会いたくなかった。今の内に出ていこうと、ドアノブに手が触れた時
青井「待ってつぼ浦っ」
ビクッ
つぼ浦「あっあぁアオセン。俺を運んでくれたんですよね?ありがとうございます。俺はもう帰りますね」
青井「つぼ浦、ちょっと来て」
つぼ浦「…は、い」
俺はいつもより低く聞こえるアオセンの声に思わず、はい、と言ってしまった。
青井「つぼ浦、昨日何があったの? 」
急な質問におどろいたが、アオセンとカニ君の夢を見て苦しくなって逃げました、とはもちろん言えない。
つぼ浦「あー…えっと」
つぼ浦「そう!昨日は事件対応が忙しかったので、思わず寝ちゃったんすよ〜。いやまさかあんな所で寝ちゃうとはな〜(笑)」
なんとか誤魔化せた、と思うと
青井「…つぼ浦さ、昨日事件対応してないんじゃなかったっけ」
まずい、忘れていた。
青井「しかもつぼ浦泣いてたでしょ。目、赤かったよ?」
俺はもう誤魔化しようが無く黙ってしまった。
青井「..メンケアも対応課の仕事だよ?」
また俺は何も言うことができない。
青井「つぼ浦、俺言ってくれないと分かんないよ。本当にどうしたの?」
青井「俺はつぼ浦に否定はしないよ?何でも答えるから。俺、つぼ浦のそんな顔見たくないよ。」
アオセンは悲しそうな顔をして言った。もし俺がここでアオセンの事が好きだ、なんて言ったらどうなるだろう。アオセンがカニ君の事を好きでも嫌いでも、アオセンに何を言われるかは分からない。そもそも男同士だ、気持ち悪い、なんて言われたら俺はきっと耐えられない。もし今アオセンに俺の気持ちを伝えると、今までのような楽しい空間が消えてしまうのではないか、と考えてしまう。だがもう俺の目からは涙が出ていた。ちくしょう、いつもこうだ。