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11 - 最高の朝 🖤💙

♥

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2025年03月08日

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💙めーめー!!!!


砂浜に着くなり、波に向かってはしゃいで走り出した年上の恋人を俺は可愛いなと思って眺めていた。



日焼けなんて絶対したくない、5月って紫外線が一番多い季節なんだぞ?とさっきまで車の中でぎゃあぎゃあ騒いでいたくせに。



俺は事故を起こさないように前だけ見て運転していたから、しょっぴーがどんなにこの瞬間を楽しみにしていたのかはよくわからなかったけれど。




💙うわっ!!濡れた!!めめ、早く来いよ!!



さっきまで笑顔だったのに、靴が濡れてもう膨れている。表情がくるくる変わるのもしょっぴーの可愛いところだと思った。



🖤うーん、いい気持ち。誰もいないね



目の前は見渡す限りの水平線。

遠くの方に漁帰りの船が一艘だけ浮かんでいる。


海面はきらきらと太陽の光を反射させて、今日があたたかないい日になることを予感させてくれた。

潮の香りが鼻腔をくすぐる。



まだ早朝。


仕事に行く前に海が見たいとしょっぴーが駄々をこねて、こうして連れて来たのだった。




🖤しょっぴー、あんまりいられないよ。もうちょっとで戻らないと


💙うーん。つまんない。もっと水遊びしたい


🖤そろそろ観光客も来ちゃうし




しょっぴーは不服顔だが、仕方ない。

なるべく都会から離れたから、戻るには相当な時間がかかる。

ほんの一目見れただけでも良しとしよう、そう言い聞かせるとわかった、と短く頷いた。




💙その代わり



両手を広げて、ハグを求められる。



ぎゅっ、と抱きしめて、二人でもう一度だけ海を眺めた。




💙今度来たらさあ


🖤んー?


💙船とか借りて、沖まで行かない?


🖤いいね。俺、釣りしたい


💙約束な



小指同士を絡ませて、キスを交わす。




これからまた都心への長距離ドライブ。

帰りは俺が運転してやるよ、としょっぴーが言った。



💙やっぱり話したいじゃん


🖤俺、眠いから寝ちゃいそう


💙それはだめ!




手を繋いで二人で車まで戻る。


最高の一日の始まり。






おわり。

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