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友達以上、恋人未満。
私の名前は実崎風花（さんざき ふうか）。
なりたての中学三年生。
そんな私には好きな人がいる。
幼馴染で、ずっと今まで仲良くしてきた。
優しくて、可愛くて、頼りになって。
ちょっと乱れたポニーテールがよく似合ってる、「女の子」。
･･･そう、女の子なんだ。
普通の人が思う恋愛というのは、
「男の人と女の人」だと思う。
＿＿だから、私の好きな人、
侮禾 瀬莉奈（むか せりな）は、
私のことを恋愛体質として見ていないと思う。
そういうことだから私は、
このままの関係性で良い。
下手にカミングアウトして自分の気持ちを伝えて､瀬莉奈と一緒に居れなくなるのはやだ。
だったら、私はこのままで良い。
瀬莉奈は結構モテるし、素敵な男性ときっと結構するのだろう。
モヤモヤ、する。
ほんとは、私が瀬莉奈と結ばれたい。
でもそれは許されない。
結婚も駄目だし、周りからもきっと色々言われて、瀬莉奈が悲しんでしまうし、そもそも瀬莉奈は私のことを友達として好きだ。
私の「好き」と瀬莉奈の「好き」は違う。
でも、私は瀬莉奈がこのまま笑ってくれるなら、結ばれなくてもいいし、他の誰かと幸せになってもいい。
別に、いいから＿＿。
