テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
友達以上、恋人未満
思い詰めていたら、
「風〜花っ!」
瀬莉奈が思いっきり肩に乗っかってきた。
「わあっ!?瀬莉奈…」
わたしの耳元が赤くなり始めたので、
慌ててマフラーをした。
言い忘れてたが、今は下校中なのだ。
瀬莉奈は顔を覗き込み、
「浮かない顔してるね〜、一緒に帰ろ♪ 」
浮かない顔してる、は分かるが何故そこから一緒に帰るまで発展するのだろう。
嬉しいけど…。
「うん。 」
一言返すと、瀬莉奈が小声で話しかけてきた。
「どうしたの。何かあった?」
心配してくれてる…。
私は悩んだ末、
「…好きな人のことかな。」
風花は近づいてきて、
「好きな人に何かされたの?」
その好きな人が自分だとは、 思いもしないだろう。
「うーん、多分好きな人私のこと、
好きじゃないんだよね!気にしないで。」
風花を困らせないように、優しく笑った。
「…そっか。」
いつも遠慮ができない風花も、
流石に遠慮したみたい。
「…困らせちゃったね、一緒に帰りスタバ寄ろう。」
私が提案すると、風花は目を輝かせた。いつも通りだ…。
何か食べさせたりするとついさっきのこと、忘れちゃうんだよね。可愛い…
「んーっ、甘くて美味しい♪」
瀬莉奈はいつものラテを飲む。
私も甘くした珈琲を口いっぱいに飲む。
やっぱりこの関係が幸せだな、って思った。この関係を崩さないでおこう…。