テラーノベル
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――夜。
樹里の家。
愛空は床に座り、無言。
樹里「……どうしたの?」
愛空「……別に」
樹里「嘘」
愛空「……蓮くん来てたじゃん」
樹里「うん」
愛空「……ああいうの、普通にできるんだね」
樹里「……」
愛空「笑ってさ」
愛空「何もないみたいに」
樹里「……何もないわけじゃないよ」
愛空「でも、そう見える」
樹里「……そう見せてるだけ」
愛空「……すごいね」
樹里「すごくないよ」
愛空「ウチ無理だもん」
愛空「好きな人とさ」
愛空「何もなかった顔して話すとか」
愛空「……無理」
――沈黙。
樹里「……慣れるよ」
愛空「……なりたくない」
樹里「……」
愛空「そんなの」
愛空「なんか、終わってるじゃん」
――その一言。
樹里の手が、止まる。
樹里「……そうだね」(小さく)
愛空「……」
(あ)
(今の、ダメだった)
でも、引っ込められない。
愛空「……ごめん」
樹里「…いいよ笑」
愛空「……」
樹里「ほんとのことだし」
――静かに笑う。
でも、その笑いは。
少しだけ、壊れていた。
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