テラーノベル
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数ヶ月後。
都内の、何重もの強固なセキュリティに守られた高級マンションの一室。
窓の外には、きらきらと輝く東京の街並みが広がっている。
「春菜ー! ただいまー! 今日さ、阿部ちゃんから美味いスイーツの店教えてもらったから買ってきちゃった!」
バタバタと騒がしい足音とともに、部屋のドアが開く。
入ってきた佐久間は、荷物を置くのももどかしいといった様子で走ってくると、キッチンにいた春菜を後ろからぎゅっと抱きしめた。
「もう、危ないよ、火使ってるんだから」
「いいの! 春菜を補給しないと、俺、動けなくなっちゃうからさ」
そう言って、春菜の首筋に嬉しそうに顔を埋める彼。
その背中に回した春菜の手には、もうあの時の震えは微塵もない。
あの悪夢の夜の数日後、佐久間は包帯だらけの手で真っ直ぐに想いを伝えてくれたのだ。
『俺と一緒に暮らそう。仕事が終わったら、毎日春菜のところに帰らせて。俺が、春菜をずっと守るから』
二度も襲われたあの部屋を思い出すだけで足がすくみそうだった春菜にとって、彼の言葉は、暗闇に差し込んだ唯一の光だった。
「私も、大介くんと一緒にいたい」
そう言って涙を流す春菜を、佐久間は新しく、絶対に破られない温かい場所へといざなってくれたのだ。
「佐久間くん、コーヒー淹れるね」
「やった! 春菜の淹れてくれるコーヒー、世界一好き!」
いつもの眩しい、太陽のような笑顔。
春菜を抱きしめる彼の手には、あの朝と同じ、優しくて何よりも温かい熱が宿っている。
もう、怯える夜は来ない。
その身を厭わず彼女を救い出してくれた、世界で一番強くて優しい恋人が、いつも隣で笑ってくれているから。
コメント
1件
第11話読み終えたよるるさん!もうね、佐久間くんの「春菜を補給しないと動けなくなっちゃう」って台詞に完全にやられたわ。甘すぎて脳みそ溶けるかと思った。あの壮絶な過去から、今の穏やかな日常に辿り着いた描写が本当に沁みる。怯える春菜を包む、絶対に破られない温かい場所…それを作ったのが佐久間くんってのが熱すぎる。お互いを想い合う空気感、すげえ好き。次も楽しみにしてる🔥
💙青椒肉絲🧡
99
#あべさく
うめぼし
439
楪羽*yuzuriha*
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