💚「あれ?今日も佐久間さんだけ…?」
🩷「にゃは。そんなつれないこと言うなよ。ラウは仕事だよ」
💚「仕事…?」
🩷「俺もよく知らね。アイツ、交友関係広いから…。でも、亮平くんの相手はたっぷりしてやって、って言われてるから、楽しもうぜ」
佐久間は、躊躇なく服を脱ぎ、鍛えられた見事な肉体を恥ずかしげもなく亮平の前に晒した。
そして亮平の腕を掴むと、おいで、と妖艶に彼を誘う。
あれから二度ほど。
亮平は佐久間に呼び出されて、村上の部屋へと行った。
🩷「んっ………うまいよ、……亮平、もっと乱暴にして……っ!!あぁ……」
💚「はぁ、はぁ、はぁ」
奥に向けて、何度も腰を打ちつける。
この頃は、佐久間が気持ちよさそうにしているのか、いまいちなのか、亮平にもわかるようになってきていた。
それにしても、締め付けてくる佐久間の肉壁のうねりに、亮平は耐えるのがやっとだ。
亮平の屹立は、ビクビクと敏感に、搾り取られるように、佐久間の中で何度もイキそうになった。その度に持っていかれないようにと、歯を食いしばって必死で耐えている。
💚「さっ、くまさん……俺ぇ、もう……っ」
🩷「おいで。キスしよう。イキながら、舌もちょうだい……」
💚「んっ!!はぁ、はぁ、んっ、……ちゅる」
佐久間に体重を預けながら、亮平は必死でその舌を吸った。亮平の小さな口から赤い舌がちろちろと、佐久間の大ぶりな口めがけて、差し出される。佐久間は亮平の小さく形のいい頭を強引に掴むように引き寄せ、その口内を余すことなく、味わった。
💚「はぁっ…ンッ!!」
じゅるじゅると、唾液が交換された。佐久間の口の中は熱く、亮平は呑み込まれそうだと怖くなるほどだ。しかし、己の下半身は、佐久間の甘美な締め付けに逆らえず、白濁を中に散らしていく。
💚「ああっ!はぁっ!!出てる!出ちゃってる……ああっ!気持ちいい……っ…」
腰が止まらない。
雄の本能なのか、亮平はひと突きごとに、佐久間の中に子種を蒔き、無自覚にぐりぐりと腰を押し付けている。佐久間は、そのたびに、小さく息を吐いた。
しばらくそんな時間が続く。
すべて出し切った後で亮平は身体をずらして、自身を佐久間から引き抜いた。ぽたぽたと余った液が数滴漏れた。
🩷「いっぱい出たね」
💚「……………はあっ………はぁっ……」
亮平は未だ、男女の性行為は知らない。
自分と同じ肉体を持った、男とのセックスを受け入れ、今ではもうそのこと自体に何の疑問も抱かなくなっていた。佐久間と会うのはこれで三度目だが、肌を合わせた回数はもっと多い。亮平は快楽を伴ったこの行為に、ある種、魅了されていた。
そして、自発的に自分の竿を掴むと、それを扱き、また元気になった屹立を佐久間にあてがう。
💚「もう一度、いいですか?」
佐久間はにやりと笑う。
🩷「そうこなくちゃ。いいよ。今度は、後ろから来て?」
亮平は無言で頷き、佐久間の双丘に再び分け入って行った…………。
💚「ただいまー」
💙「おかえりなさぁい」
甘ったるい声で、弟の翔太が腰に纏わりついて来る。そして、亮平の下半身に巻き付くと、不思議そうに亮平を見上げた。
💙「お風呂、入ったのぅ?」
小首を傾げ、兄を見つめる。
亮平はピクリと、少し顔を歪めたが、そんなわけないだろ、と弟の疑問を一蹴した。そして、翔太を引き剥がすようにして、キッチンへと向かった。
……本当は佐久間とベッドでの度重なる性行為の後で、二人で仲良く風呂に入り、そこでも飽きずに繋がった。そして、全身をくまなくキレイにして帰って来たのだ。
今日も、愛しい村上には会えずじまいだった。
事が終わってみれば、虚しさが亮平の胸を支配している。目の前をうろちょろする翔太が、心配そうに亮平の後をついて来た。
💙「あのね、ママがね、これ、お兄ちゃんと、食べなさいって」
翔太は戸棚から小さなお菓子の袋を二つ持って来た。にこにこしながら、小脇にはいつの間にか絵本も抱えている。
読み聞かせてもらいたいのだろう、亮平はそんな弟の仕草に、舌打ちをしたいような気持ちになった。
おねだりをする翔太の上目遣いが今日はなんだか気に入らない。
可愛かった翔太がちっとも可愛くない。今はただ、鬱陶しいだけだ。
💚「要らない。俺の分も食べていいよ。俺、疲れたから少し寝たい」
冷蔵庫から取り出した麦茶を一気に飲み干すと、コップを流しに置き、亮平は翔太の横をすり抜けて行こうとした。しかし、後ろ手をぎゅっと翔太に掴まれる。
💙「やあ!!!」
重心を後ろに取られ、不快に思った亮平はその小さな手を振り払った。
💚「疲れてるんだよ、うるさいな」
💙「うるさくないもん」
💚「後にしてよ」
💙「やっ!!やぁらぁ!!!」
翔太の目元には既に涙が浮かんでいる。
まずい、と亮平が思った瞬間には、翔太は火がついたように泣き出していた。
💙「うわぁぁあああん!!」
翔太にしてみれば、このところ構ってくれない大好きな兄との時間を過ごしたかったのだ。読んでほしい本もたまっていたし、お絵描きもしたい。学校での色んな話も聞いて欲しかった。
翔太は小さな拳を振りかざすと、亮平のお腹を繰り返し何度も叩いた。
亮平は泣き止まない翔太を見て、ため息をつき、跪いて彼を抱きしめると、背中をさすった。
💚「わかったよ。わかったから……」
💙「ぅえーーーん、やぁだぁああ」
💚「………お菓子、食べようか」
亮平は仕方なしに折れて、未だ泣き止まない弟の手を引き、ダイニングの椅子に座らせた。
その日の真夜中。
二段ベッドの上階で翔太が寝静まった後で、なかなか寝付けない亮平が、ベッドの天井を睨んでいると、枕元の携帯が鳴った。
村上からだった。
亮平は、慌てて携帯を持ち出し、翔太を起こさないようにゆっくりと部屋を抜け出した。両親の寝室を通り過ぎ、足音を立てないように誰もいないリビングへと降りると、ソファに腰掛ける。
💚「もしもし?」
🤍『あっ?亮平くん?今、ヒマ?』
村上の声は明るい。
酒でも入ってるのか、かなり陽気な感じで、村上の背後からはうるさく鳴る音楽の音がずっとしている。
亮平の心がざわついた。
💚「寝てました」
🤍『えっ?今何時ぃ?…やっば。真夜中じゃん』
クスクスと笑う村上の声。亮平は苛立ち、思わず呟く。
💚「酔っ払ってるのかよ」
🤍『ぴんぽーん』
村上は楽しそうだ。亮平の乱暴な口振りに構わず、まだ笑っている。
亮平はさらに不愉快な気持ちになって来た。
今日も昼間、佐久間さんに呼び出されて、てっきり会えると思ったのにいなくて、仕方なく佐久間さんとした。あんたの代わりに、佐久間さんを楽しませたのは俺だ。あんたが俺にしてくれないから…俺は。
亮平は恨み言の一つでも言いたくなる。村上と会えなくなって、少し期間が空いていた。その間、毎週の家庭教師も先生の都合とやらでお休みだ。
💚「先生は、俺のこと、なんだと思ってるんですか?」
🤍『んー?可愛い恋人だよ?』
ヘラヘラしたその口調が癪に障る。
💚「先生は、俺が、佐久間さんと、しても、嫌じゃないの?」
🤍『あ。怒っちゃった?ごめんごめん』
ようやく亮平の異変に気が付いたのか、村上の声のトーンがやや下がった。
周囲の音が、小さくなる。どうやら場所を移動したらしい。
🤍『勿論イヤだよ。ホントはめっちゃ嫉妬してる』
亮平の頬が熱くなる。
思いがけず嬉しいと思ってしまう。
🤍『でも、俺、亮平くんに無理させたくないのよ』
💚「…………」
佐久間から聞いていた。
村上は、タチ専門なんだって。
男同士の性行為には、男役と女役がいて、村上はその男役専門らしい。だから、いつか、亮平くんは食べられちゃうかもよ?と佐久間に時々揶揄われていた。
そんなの怖かったし、村上のモノは大きいし、自分の身体が村上を受け入れるなんてとても無理だと思っていたけれど、亮平は絶対に村上を手離したくない。
亮平は唇を舐め、決死の覚悟で言った。
💚「俺、先生となら、いいのに」
電話口の村上が黙った。
永遠に続くかと思われるような長い沈黙に亮平が痺れを切らす間際、村上の返事がようやく返って来た。
🤍『………もう今夜は寝な。また連絡する』
💚「せんせ」
ぷつり、と電話は拒絶するように切れた。
亮平は深いため息とともに、ソファの背もたれに身体を預け、そのまましばらくその場を動けずにいた。
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あべさくぅ…うぅ? あぁでも、嵌まる〜。沼る〜。 🍚、朝から食べ続けてます🤤
どんどん堕ちていく💚どうなるんだー!!楽しみ😏
