大森、葉っぱジャケットを脱いで、パロモニーTシャツに着替えて、一人がけソファーにダラリと座っている。
大森「…いやもうだって、俺ずっと一人で司会してよ? しんどいって。座るぐらい許してくれや。はい、次、なんだっけ。(姿勢を正して)続いての作品は、初のファンタジー物、『奇すしき時間の流れで』です。」
一同、拍手。
作品紹介の動画が流れる。
大森「それでは、皆様からの暖かいメッセージです。」
どの作品もスキなんだけど、奇すしき..はもうダントツなの!!
MVも一番スキってのもあるし読んでて一番頭の中でリアルに映像化できた作品だったなぁ♡
(り さん)
リョウカモトキヒロトの「あなたをまた思う今世も」のところ大好きです。はい。全て大好きです、、、、、くすしきのMVは頭によく入ってるのでとても見やすかったですネェ!!!!ほんとに大好きです
(ちょも さん)
自分はこの作品が、初めて読んだ七瀬様の作品です。
最初の仲睦まじい場面から、段々不穏になっていき、最終的には綺麗にMV と同じ展開に…….
最後のシーンでは思わず涙腺が緩んでしまいました。
転生したシーンではもうわけもわからずギャン泣き….
本当に素晴らしい作品でした。
(きょ さん)
大森「本当に、ありがたいお言葉ばかりです、ありがとうございました。それでは、『奇すしき時間の流れで』の三人衆の登場です。」
一同、拍手。
『クスシキ』MVの衣装の、御ゝ守モトキ、リョウカ、和甲斐ヒロトが上手より舞台中央へ歩いてくる。
大森「それでは、まず自己しょ」
モトキ「待て、これは一体なんなのだ。」
大森「はい?」
モトキ「貴様は誰だ。何故このような場所に僕たちが集わねばならぬ。」
大森「…パロモニーですけど。」
モトキ「把露喪似異?」
大森「あ、そっか、カタカナ…うわめんどくせぇ…世界観守りすぎだろ…。」
モトキ「なんだ貴様。」
大森「えーと、俺は大森元貴でまだ誰のものでもありません。んでこれはパロモニー…えー、戯事模擬式典です。いろんな世界の俺たちが集まってます。質問されます。答えます。喋ります。分かる?」
モトキ「相わかった。」
大森「相わかるんかい!」
一同、笑う。
大森「えー、ではます、自己紹介からお願いします。」
モトキ「僕の名は御ゝ守モトキだ。陰陽寮の大頭を父から受け継ぎ、医家としても執務している。この赤い眼は、能力がある印だ。僕の能力は、口で旋律を紡げば、陰陽道の呪術の力を増大させる、というものだ。」
リョウカ「…あ、次、私だね。私はリョウカ。不死沢の都の、帝です。えーと、私の眼も黄に染まってて、これも能力がある証です。私の能力は、『癒し』です。」
ヒロト「俺は、和甲斐ヒロト。リョウカ様の護衛を主に担う、護衛隊長だ。俺の青い眼も二人と同じで、能力がある。俺は『力』、べらぼーに強い。」
モトキ「ふ…。」
ヒロト「何が可笑しい?」
モトキ「相変わらず、力自慢の阿呆だな、と思ってな。」
ヒロト「うるせぇちび。」
モトキ・大森「なんだと!?」
ヒロト「な、なんだよ…。」
大森「…失礼、つい。では、早速、質問の方に移りましょう。」
Q.モトキへの質問です。リョウカの相手は自分やヒロトでない方がよかったと思う?
(かの さん)
モトキ「…そう思った時も、確かにあった。でも、やはり、僕やヒロト以外がリョウカに触れることは、我慢ならない…。」
ヒロト「俺だってそうだ。やっぱり、相手は俺たちで良かったんだよ。なあ、リョウカ。」
リョウカ「…なんとも言いがたいような…。」
Q.ヒロトへの質問です。生まれ変わってもリョウカと 添い遂げたい?
(かの さん)
ヒロト「そんなの当たり前だろ。俺は生まれ変わっても、何度だってリョウカと結ばれるんだから、な。」
リョウカ「ふふ…ありがと、ヒロト。私も愛してるよ。」
ヒロト「…ん? どうした? モトキ。」
モトキ「…いや、何も。」
Q.リョウカへの質問です。もし子どもが産まれていたらなんて名付けたい?
(かの さん)
リョウカ「そうだなぁ、この子達の性別にもよるけど…。」
お腹をさする、リョウカ。
モトキ「…キヨカズと、アヤカ。」
ヒロト「ん? モトキはもう名前決めてんの?」
リョウカ「キヨカズ…アヤカ…いい名前だね。男の子と女の子なの? もう分かってるの?」
モトキ「…僕には、分かる。」
モトキが、術を旋律に乗せて口遊む。赤い光がモトキを包み、『来世』の大森元貴、藤澤涼架、若井滉斗、山中綾華、高野清宗へと姿を変えた。
大森「ちょっと、台本にない事いきなりやらないでもらえる?!(スタッフからの指示を仰いで)… 大丈夫? 大丈夫なのね? …はい、じゃあ、急遽勝手になんか来世やっちゃったんで、この方達にも自己紹介してもらいましょう。…ったく…。」
一同、困惑気味に拍手。
若井「…ん? どこ? ここ。てか急に、なんでこんなとこにいんの?」
涼ちゃん「わ、なんか僕らがいっぱいいる…!」
綾華「なにこれ、ライブ?」
高野「うお、いきなりめっちゃでかい箱じゃん!」
元貴「まあまあ…。…どうも!」
元貴以外「(慌てて)Mrs. GREEN APPLEです!」
涼ちゃん「やられた。」
綾華「急に。」
高野「んで元貴言ってないし。」
若井「なんなんこれ?」
元貴「せっかくなんでなんか曲やりますか?」
大森「いや結構です、全員俺なんで。」
元貴「あそ。」
観客一同、えー!、と残念そうな声。
大森「うるさい! すぐ歌うと思うな! これそーいうんじゃないから! はい、じゃあ一言ずつ喋ってもう帰れ。マジで時間押してきてるから。思ったより長くて飽きてきてるから。」
元貴「…チッ。はい、俺はこの現世で全員丸く幸せになれてるので、大満足です。これからも、Mrs. GREEN APPLEとして、音楽の世界を邁進していきます。よろしくお願いします。」
若井「この現世?」
綾華「結局なんなのこれ。」
高野「元貴なんか知ってる?」
涼ちゃん「元貴、これどういう…」
元貴「以上!」
元貴以外「…! Mrs. GREEN APPLEでした!」
元貴、さっさと下手へとはけていく。みんなもお辞儀をしたり、首を傾げたりしながら、はけていく。
大森「はあー、マジだるい。もう次もやっちゃお、巻いちゃお。あー、次は、…もうめんどくせーから『夏の影』シリーズってことで纏めて呼んじゃいます。どうぞ!」
スタッフ、慌てて二つ連続で作品紹介動画を流す。
一同、拍手。
『夏の影』のMVの姿で、二組の三人衆が出てくる。
大森「…あ、作品名? えー、『夏の影』と、『その夏に恋をした─夏の影─』です、どうぞ。」
元貴(夏影)「雑だな。」
涼ちゃん(夏影)「あの司会っぽい元貴、なんかだいぶ疲れてるね。」
滉斗(夏影)「あっちにも、おんなじ俺らがいる。」
元貴(夏恋)「…あの司会の俺、メイク上手いな。後でメイクさん紹介してもらお。」
滉斗(夏恋)「なんか、こんだけ同じだとちょっと怖いな。」
涼ちゃん(夏恋)「ホント、鏡みたい。」
大森「じゃあ、さっそく、『夏の影』へのメッセージからご紹介いたします。」
ずっと切なく儚く、どっちだろうと考えながら読んでました。ただただ元貴 くん に幸せになってほしいです。何が幸せなんでしょう?
(かの さん)
切ないお話で、元貴君が過去を回想するところとか、ああ、そうだったんだって辛かったです。
毎年2人が元貴君と一緒に成長してるのが、救い? ですよね。
じゃ無いと、元貴君の思いも遂げられ無かった訳だし…。
永遠にお別れだけど、元貴君が思い続ける間はお盆のあいだだけでも会えるから、ずっと囚われちゃいますよね….🥺
(しらす さん)
大森「心にじんとくる、素敵なメッセージを、ありがとうございました。切ない作品ですもんね。では、質問の方に移ります。マジで。巻いてくから。」
Q.元貴くんへの質問です。来年は何をしたい?
(かの さん)
元貴「そうだな、どこまで三人で行けるか、試してみたい。電車に乗ったり、旅行行くみたいな。」
滉斗「お、それおもろそう。」
涼ちゃん「電車の中では、話せないね。元貴が変な人になっちゃうから。」
元貴「…あと、送り火をしないとどうなるのか、試してみたい。二人がずっと俺のそばにいてくれるかも…。」
涼ちゃん「…それはちょっと怖いかも…。」
滉斗「こいつ、最終的に降霊術とか身につけそう。もしくはイタコ呼ぶとか。」
大森「…おたくら、よくその作風でボケれるね。」
元貴「ボケてないけど。」
大森「怖っ。」
Q.滉斗くんへの質問です。元貴くんはいつか来なくなると思う?
(かの さん)
滉斗「うーん…こいつは来ると思う、ずっと。だからこそ、現実が楽しすぎて俺らのこと忘れちゃえばいいのにな、とも、ちょっと思う。 」
元貴「やめろ。」
滉斗「ごめん。」
涼ちゃん「…どうしても湿っぽくなっちゃいますね、僕ら。すみません。次いってください。」
Q.涼ちゃんへの質問です。毎年見る自分の姿をどう思う?
(かの さん)
涼ちゃん「最初に金髪になった時は、びっくりしました。でも、今日ここで、他の僕を見ても、みんなすごい髪の毛してますよね。だから、僕って派手な髪の毛が似合うんだなぁって思いました。次、元貴がどんな髪の毛を想像してくれるのか、毎年楽しみにしてます。」
三人で顔を見合わせて、微笑み合う。
大森「『夏の影』のみなさん、ありがとうございました。それでは続きまして、『その夏に恋をした─夏の影─』の皆さんへの、メッセージからです。」
コメント失礼します!この作品の涼ちゃんが大好きで・・!純粋なところとそうでないところがすごく好きです❤️
(はるかぜ さん)
んふふ、、これも好きです。クスシキとブレイクファーストが記憶にありすぎてこれ、、あの物語だよね、、??
となってます、、すいません、、、、若井さん写真ください
(ちょも さん)
涼ちゃんがちょっとダークで好き💛
3人の世界を守るためだけに生きて来た感じで、元貴君若井さんより断然重い!!
七瀬さんの新しい涼ちゃんだった….🫠
3人の世界の為に自分の立場を確立する事が必要で、そのためにま、まく…🫣🫣 してた訳でしょ?
もうドキドキでしたよ💕
だけどちょっとその場面の涼ちゃんを見てみたかった…😬 って欲深く思っちゃいました…
た、短編集で、涼ちゃんの独白だけでもいいので、覗いてみたい…🫣
(しらす さん)
大森「…えー、これは、思ったより皆様からの反響が良かったことに、作者が一番驚いている、稀な作品、だそうです。それではみなさん、質問に答えていただきましょう。」
Q.元貴くんへの質問です。恋愛系のドラマや映画に出たことある?
(かの さん)
元貴「下積みの頃は、ネット配信ドラマと、深夜帯の連ドラでいくつか、かな。ドラマは特撮が最初で、その後は、脇役をちょいちょい、って感じで、深夜帯の連ドラで際どいラブストーリーやって、ハネた感じですね。そっからは普通に、連ドラでも相手役とかもやってます。だから、普通に、恋愛系多いですね。」
Q.滉斗くんへの質問です。涼ちゃんの写真今まで何枚ぐらい撮った?
(かの さん)
滉斗「えー、何枚くらいだろ。数えらんないくらいかな。特に一緒に暮らし始めてからは、しょっちゅう撮っちゃう。可愛すぎて。俺はヌードとかもお願いしたいのに、嫌がるんだよなぁ、涼ちゃん。」
涼ちゃん「当たり前でしょ、32歳のヌード、誰が喜ぶのさ。」
滉斗・元貴「俺。」
Q.涼ちゃんへの質問です。ハジメテはいつ?
(かの さん)
涼ちゃん「…そりゃあ、ねえ。」
元貴「なに?」
滉斗「いつ?」
涼ちゃん「…ふふふ。」
滉斗・元貴「あ、可愛。」
元貴「じゃなくて。いつ?」
大森「…作品へのメッセージとかで、ピンとこない?」
涼ちゃん「そっちの元貴、余計なこと言わない。」
大森「はい…。」
滉斗「ん? 」
元貴「メッセージ…?」
涼ちゃん「滉斗、元貴、家に帰ったらゆっくり教えてあげる。」
Q.涼ちゃんにいつから2人の事を好きになったのか聞いてみたいです🫶🏻
(もも さん)
涼ちゃん「んー、これはねぇ、僕もあんまりハッキリとはわからないけど、とにかく、僕が中学生になってから、二人に全然会えなくなって、すっごく寂しかったのを覚えてます。だから、中学一年くらいの時には、たぶんもう好きだったんじゃないかなぁ。」
元貴「え? そうだったの?」
滉斗「俺らに告白されてからじゃないんだ!?」
涼ちゃん「うん、ふふふ。」
元貴・滉斗「かわいっ。」
大森「結構アホだなこいつら。」
大森、タイムキーパーから合図を受けて、締めに入る。
大森「マジでもう5,000字過ぎてヤバいので、それぞれ一言ずつ話して終わりましょう。」
元貴(夏影)「えー、俺の行く末が気になる、という方もいらっしゃるかと思いますが、どうも作者も続きを書こうか迷っているそうで、頭の中では色々考えているそうです。」
一同、騒つく。
元貴(夏影)「ただ、書くべき作品が詰まっているのと、続編が蛇足にならないかを懸念しているそうで、陽の目を見るのはまだまだ先になりそう、とのことです。」
滉斗(夏影)「…誰目線で喋ってんの?」
涼ちゃん(夏影)「なんかメタ発言してるね。」
大森「…はい、続いて、どうぞ。」
元貴(夏恋)「…なんか、ここにきて、涼ちゃんがちょっと謎めいてて、なんか…そそります。」
滉斗「わかる。なんか、可愛いだけじゃないかもしれない、って感じ。あと、エロい。」
涼ちゃん(夏恋)「…家に帰ってからが、楽しみです。ふふ。」
元貴・滉斗「…エロッ。」
大森「…えー、なんか突っ込みにくい作品を、三作続けてご紹介しました、いやー巻きましたね。頑張った、俺。それでは、今回はこのまま皆さんと、お別れしたいと思います。さよーならー。」
壇上の全員で手を振る。
一同拍手。
大森「…はい! 休憩休憩! …え、まだ? なんっだよ、せっかく巻いたのに!! …えー、次回は、短編集を一気にまとめてお送りしたいと思います…。…ねえ、しんどーーーい! 休みたーーーい! この休み嫌いの俺でも休みたーーーい!! 」
コメント
12件
わわわ!またメッセージ読んで貰えた〜♬♩ 嬉しい😎 奇すしきはホント神がかってて大好き。パロモニーのわちゃわちゃ感、司会の壊れ具合がたまらないw 元貴くんと七瀬さん休んでほしい。パロモニーもうすぐ終わっちゃうのは寂しいけどこういう式典は楽しくてもっと応援したくなる📣
夜の更新、わかりましたよ🤝💕笑 やったー楽しみ楽しみ🤭 夏恋の💛ちゃんの、都合悪いことは「ふふふ」が良すぎました❣️笑 いつかふふふの内容知りたくなりました🤣 七瀬さん、お疲れかもしれませんが、パロモニー、最後まで楽しみにしてます🫶💕 あともうちょい、頑張って下さい❣️ えいえいおー❣️
私のコメントみんなにちゃんと意味伝わってなさそうWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWW他の物語が印象にありすぎてほかの物語の記憶がなくなっちまってるってことなんですけどね、、その物語も素敵なんですけども。