北朝鮮×韓国のNL小説
あらすじと第1話必読。地雷はお帰り
にゃぽんと秘密の同盟を組んでから暫く経った。
韓国の失踪に関する情報の調査が以前より格段にやりやすくなり、
他の国の関心も少しずつだが獲得できている。
『日本国』というブランドがここまで役に立つとは思わなかった。まぁ化身の本体は社畜日本なのだが。
そしてそんな中、にゃぽんから呼び出された。
「何の用だ、猫女」
「やっと来た。10分遅刻だよ〜」
まぁ私も5分前に来たんだけど、と付け足した
にゃぽんは、塀から飛び下りてこちらに向き直った。
「最近さぁ、君との情報交換に適したセーフハウスとか欲しかったんだよね」
セーフハウス…確かに欲しい。
他国の誰かに聞かれる心配のない場所。そんな場所あるのだろうか?
「……見つかったのか?」
「そ。だから着いてきて」
***
そこは、京都の街にある高層マンションだった。
「京都……歴史的な建造物ばっかの所じゃないんだな」
「それは随分な偏見ですなぁ」
振り向くと、
そこには自分達と同じ雰囲気の女性が立っていた。
「わっちの名は “京都府”。お日の本の一部でありんす。」
静かに一礼をする。気品溢れた女性だ。
すると、にゃぽんが京都と名乗った女性に駆け寄って
手を握った。
「京ちゃんお久!元気してはった?」
「えぇ、それはもう元気どす。にゃぽんの方もお身体に触りはないけ?」
「ぜーんぜん元気やわ!あと場所提供ありがとうねぇ」
何やら不思議なイントネーションだ。方言だろうか?
「お前…そんな喋り方だったか?」
「ん?ハッ、つい癖が……」
恥ずかしそうに顔を赤らめるにゃぽんに、
京都が着物の裾で口を隠してケラケラ笑う。
そして京都はこちらの目を見て、可笑しそうに説明してきた。
「にゃぽんは文化の化身。時々京言葉が混じってはるんどす(笑)」
「う……皆の前でやると不思議がられるから抑えてたのにっ…」
どうやら此処に来るとついやってしまうらしい。
しかし今の喋り方、アメリカ達の前でやったらどんな反応が見られたのだろうか。
「それより御二方、はよぅ入りんしゃい。
玄関前での長居は危険どす。」
「そ、そうだね。行こ北朝鮮」
「うぉ……ここがセーフハウスか」
部屋の中は、日本らしく清潔に保たれていた。
棚に置いてある壺などの調度品もかなり年季が入っており、かつ高価そうなモノばかりだった。
「ほら、北朝鮮はそこ座ってて。京ちゃんはお茶容れるの手伝って」
「はいはい、荷物置くから待ちなはれ。」
手に持っていた巾着袋をテーブルの上に置いて、
忙しそうに駆けていく。
「ほな、待ってて下さいね。」
そしてお茶を飲んで一息ついた頃……
「ふぅ……やっぱ京ちゃんの所のお抹茶は格別やわぁ…」
「ふふ、おおきに。北朝鮮はんもお口にあいました?」
「あぁ。味に深みがあって、落ち着くというか….」
「ほいだら良かったどす!
お土産用も買われはるんやったら、今から準備してきますね」
上品な所作で準備を済ませ、京都は部屋から出て行った。
その様子を確認した後、北朝鮮はにゃぽんに耳打ちした。
「おいにゃぽん。あの女はこっちの事情分かってんのか?」
「まぁざっくりとは話したよ。
場所提供してくれる対価としてね」
そりゃそうか。
身内とはいえ、
何の目的があってホテルを貸してほしいというのは把握しておきたいだろう。
それに……
「……窓の外、警察いるよな?」
横目でにゃぽんを見ると、彼女はニッコリ笑い返してきた。
「いざって時の抑止力、だよ」
“京の町では、彼らが一番最強だからね。”
「……お前、本当ぶっ飛んでるな」
「アンタに言われたくないわ。ミサイル中毒者」
くす、と笑った彼女は仔猫と言うには程遠い。
それこそ、昔話で出てくるような……
“女狐” そのものであった。
「やめだやめ。そろそろ本題に入るぞ」
「そうだね。韓国ちゃんの為だもんね!」
今日もまた、化かされていく。
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「…..とりあえず、一通り情報は出し切ったかな」
「そうだな。………..色々助かった」
素直にお礼を言うと、彼女は一瞬目を見開いた。
「めっ……珍しいねぇ、素直にお礼言うなんて」
「は?喧嘩売ってんのか」
「まぁいいわ。それより忘れないでよね?
“国際会議”」
ジト目で睨んでくるにゃぽん。俺は目を逸らして口笛を吹いた。
「毎度毎度サボってるけど、今回ばかりは行かなきゃダメだかんね」
「分かったよ……」
国際会議。
それは半年に一回、国連加盟国が全員集まって
行われる大規模会議。
常任理事国をはじめとする先進国は勿論、
俺のような発展途上国も揃って意見を言い合う…いわば世界一のディベート大会。
つまりそこには、
今地球上に存在している殆どの国が揃っているというわけで……
「情報収集にはもってこいだよ。
私はアメリカとかフランス兄さんに色々聞いてみるから、
北朝鮮はロシアとかキューバら辺よろしくね」
「……分かった。ヘマすんなよ」
「お互いにね?」
半年後……
「Hey, Japan! こんな辛気臭い会議抜け出して俺とランデヴーしないかい?」
「無茶言わないでください!抜け出したらめっ!ですよ」
「チッ美国のやつ調子乗りやがって…我の弟に手出してんじゃねぇアルヨ」
「もしもし!僕だよ僕、チリ!!!!
ブラジル今どこ!?幾ら議題が「環境問題」だからって逃げることないじゃない!!」
「フィン兄様、なんで会議場にお酒持ってきてますの?」
「ん〜?//えすてぃがかわいいから、かな(笑)」
「誰かクソアル中外に出せ!!!」
「黙ってろ十字架ミートボール野郎!!!!」
「兄さん結婚してぇえええええ!!!!!」
「来んなベラルーシィいいぃぃぃぃ!!!!」
会議場は混沌としていた。()
「なんっかいつも通りだな…」
「そ、そうなんだ……」
会議は基本的に、社畜日本に任せているにゃぽんはいつもの光景を知らないので若干引いている。
まぁお前の変態性癖の方がドン引かれているけどな。
「北朝鮮、私の性癖知ってるのはベラルーシちゃんとフランス兄さんくらいだから大丈夫だよ」
「心読んでんじゃねぇ。お前はエスパーか」
二人で話していると、誰かがにゃぽん達の背後に立った。
「Hi, お二人さん。珍しいタッグだな?」
振り返って見てみると、
日本の肩を抱いたアメリカが圧をかけながら話しかけてきた。
「アメリカやっほぉ。今日もラブラブだね」
「HAHA, お前らこそな。
……Koreaが居なくなったからってにゃぽんちゃんに乗り換えたって訳かい?浮気性なBABYだな(笑)」
は?
ブチッと頭の中の何かがキレた。だがそれはにゃぽんの方も同じらしい。
「ちょっとアメリカさん!なんて事言うんですか!!」
「あぁ悪い悪い、
にゃぽんちゃんがこんな奴に引っかかる訳無いもんな」
「アメリカ……!」
にゃぽんがアメリカと日本の間に割って入る。
「ちょっちょっとにゃぽん……」
「私とコイツがラブラブとかそんな訳無いじゃ〜ん!もしかして目腐った?w」
ピリピリとした雰囲気を感じ取ったのか、周辺の国々が振り返る。
騒ぎが大きくなるのは好ましくないが、にゃぽんは怒りが収まらないようだし……
「そう怒るなよ。ほんのjokeだろ?」
「ブラック過ぎて笑えないんだけど?今すぐ謝った方がいいんじゃない」
「………..へぇ?俺に謝って欲しいのか」
「そうだけど?北朝鮮に今すぐ─────」
言いかけた所で、アメリカがにゃぽんの腕を掴んだ。
「……!!」
「じゃあ別の場所で話そうぜ?
んな怖がらなくても大丈夫だって。お前は女の子だし痛いことはしねぇからさ」
「アメリカさん!!!!」
「おい待てよ!!!!」
俺と日本の抵抗も虚しく、にゃぽんは別室へと連れて行かれてしまった。
別室:
「こんな人気のないところ連れてきて何する気?もしかして暴力?」
「HAHA、俺がにゃぽんちゃんにそんなことする訳ないだろ!
ちょっとしたお話だよ」
そう言ったアメリカは、近くの椅子に座って足を組んだ。
たったこれだけの動作でもカッコよく見えるのだから、イケメンはつくづく狡い。
「お話ぃ?」
「最近のお前らの行動についてだよ。
韓国のこと探してんだろ?」
サングラスから覗く眼光が鋭くなった気がする。にゃぽんの背筋に僅かな寒気が走る。
「”何故か” みんな探してくれないからね。 私達が探すしか無いでしょ?」
みんな、という括りには勿論アメリカも入っている。その事を非難するかのような口振りで、敢えて意地悪げに言ってみる。
するとアメリカは満面の笑顔でこう告げた。
「だって、世界の均衡を壊すような奴が居なくなったところで誰も探さないだろ?」
にゃぽんの表情が凍り付いた。
韓国ちゃんが世界の均衡を壊す?
何を言っているのか分からない。情報が頭に入っていかない。
「俺やロシアは、正直彼奴らのことは少し面倒に思ってる。
俺とクソコミーによって北と南に分断されたバッファーゾーン。だが最近の彼奴らはどうも関係が怪しい」
ぎく、と体が強ばる。
まさか内緒で付き合ってるなんて知られたら、確実に此奴らは北朝鮮と韓国の仲を引き裂きにいく。
そうならない為に、ここは何とか上手く凌がなければ……
「その点、日本家は良いよな」
「え?」
「だってお前らは絶対に俺の味方してくれるだろ? 」
そう笑ったアメリカの表情は穏やかだった。
自分達に絶対的信頼を寄せているからこそ見せる笑顔。
にゃぽんの胸が、ズキンと傷んだ。
「………..」
「お前らの実力は認めてるよ。だからこそ忠告しといてやる」
“韓国の件からは手を引け。”
前途多難とは、この事だ。
コメント
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地政学の専門用語の知識とかアメリカのキャラとか凄すぎるし好きすぎます!!!!!
スランプ脱却......とまではいかないけど、もっと語彙力高めて作品出してくか