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私の名前は天宮沙耶香。高校2年生になる。
現在、学校生活が楽しい時期……だと思う。
だって友達たくさんできたもん! 男子からも女子からも人気者になって、毎日楽しく過ごしている。
ただ一つだけ不満があるとすれば、それは――
「あーもう、また負けたぁ!」
私はスマホゲーム『モンスタートライク』をしながら叫んだ。
「ふふん、これで僕の5連勝だよ」
そう言ってドヤ顔するのは、親友だったはずの男だった。
「いやあ、お前は俺の親友だよ……本当さ! この気持ちは嘘じゃない!」
俺は呆然としながら彼の言葉を聞くしかなかった。
何故ならば、今の言葉は『偽り』だと知っているからだ。
――どうしてこんな事になってしまったのか? 俺はそんな疑問を抱きながら、目の前にいる親友だったはずの存在を睨みつけた。
「だが、俺は変わってしまったんだよ。お前のせいでな」
「そ、それは違うぞ。俺だって被害者なんだ。信じてくれよ」
「信じられるかよ! 全部お前が悪いんだろ?」
親友だった男は、俺の話など聞く耳を持たずに一方的に責め立てる。
その態度からは親友であった頃の面影は一切感じられない。しかしそれでもまだ、どこか面影が残っている。
そしてそれは俺にとってはあまりにも残酷なものでもある。
だがそんな事を考えていても仕方がない。
俺は自分の気持ちを切り替えるために深呼吸をして、改めてアイツの姿を見た。
「……それで?」
「うん」
「どういうつもりだ?お前がこの姿になるなんてよぉ」
「だってさぁ!しょうがないじゃん!!こうしないと君を止められなかったんだよ!」
「……そうかい。じゃあ聞くけどよ、どうして止めようとしたんだ?お前は」
「えっと……じゃあ、お願いします」
『うむ』
その日、僕はいつものようにコンビニへ買い物に出かけたのだが――そこで不思議な体験をした。
なんとそのお店の中で、僕の知っている人が僕と同じように買い物をしていたのだ。
しかもその人は僕がよく行くコンビニの常連さんだったらしく、レジにいた店員さんが気づいて声をかけてくれたおかげで、その人と顔を合わせることができた。
だがしかし。
僕がその人に話しかけようとした瞬間、突然眩しい光が差し込んできて――気が付けば、見知らぬ場所に立っていた。
そこはまるでファンタジーの世界に出てくるような建物が並ぶ街で、たくさんの人々が行き交っていた。
当然のことながら、こんな場所は知らない場所だし、知り合いがいるわけもない。
(一体ここはどこなんだ?)
そんなことを思いながらもキョロキョロしていると、目の前に大きな看板を見つけた。そこにはこう書かれていた。
【勇者様】
どうやらこの世界で何か困ったことがあるらしい。
なので僕は、とりあえず困っている人の話を聞いてみることにした。
そうしてたどり着いたのは、大きな屋敷の前。
門番らしき二人組が槍を持って立っている。
その前に一人の男が立って、何かを話していた。
話を聞いていたもう一人の男は何度も首を横に振っていたが、やがて肩を落としてその場から離れていった。
その様子を見ていた男がこちらに近づいてきた。
そして―――――――――恋が始まる。
「えっと…………ごめんなさい」
「そうですか、分かりました」
俺は今、告白された。それも3回連続。俺だって健全な男子高校生だし、可愛い女の子からの好意は嬉しいけどさぁ…………。やっぱり、こういう場合は断るしかないよな…………
『ピロン』
メールが来たみたいだ。誰からだろ?
『今日の放課後、屋上に来てください!』