テラーノベル
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【🐶視点】
真っ暗な部屋の天井を見つめる。
手を伸ばせば空気を掴むように強く拳を握る。
自分の無力さや自分の劣等感に浸る。
考えれば考えるほど体は重くなって、どん底に落とされる。
自分が何をしたらいいのか、何かしたいのか分からない。
役に立たなきゃって気持ちだけさ先走って、失敗して。
スマホを開けば、壁紙には凸さんと2人でピースしている写真。
メッセージを開けば、凸さんから沢山のメッセージが来ている。
『ニグくん?大丈夫?』
『ご飯食べてる?』
俺がなかなか返事を返さないからか、電話もかかってきていた。
凸さんと話したいけれど、今の自分には凸さんの隣にいる資格も、彼氏でいる資格もない。
わかってるのに。
凸さんから離れたくない自分が今日も俺を引き留めている。
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