これがラスト…かもしれないですよね
なんなんでしょうね
ラストだけどラストじゃないです
許してください
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーキリトリーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「例えばだけど… 」
イヴァンが手を挙げながら話始めた。
「嫉妬、とか?」
「僕はねぇ、皆みたいにちっちゃい頃からのお友達がいないから、たまーに悲しくなっちゃうんだぁ、」
「”みんなの一番にはなれないんだな”って」
地下がざわめく。
道が開いたように、本田へ続く1本の筋は、はっきりと示された。
「…ゎ、私が嫉妬ですか?」
「…確かに、アーサーさんと、より仲良くなりたい…というのは事実です。」
「ですが、先刻も申し上げた通り、皆さんもその気持ちは同じでしょう、?」
ー誰も、反論しなかった。
それとも、本田を追い詰めるための沈黙かー
「なぁ、ちょっとええ?」
無音の密室に、ただ1つ、声が響いた。
ポルトガルだ。
「アーサーの悩み事な。」
「『本田の家に、今度行くことになった。』やねん。 」
「いつもだったら頬を赤くして喜ぶんやけど、おかしいな思て、理由聞いたんよ。
そしたらなぁ…アーサー、泣き出してもうて。
しゃくりあげながら言ったんよ、『最近、本田に盗聴されていて、スマホの中身も、全て監視されてる。』
『俺の家でしか分からないことが、全て見え透いている。』 」
「…アルフレッドとかは、情報やったっけ、そういうの強いんやろ?
相談すれば良かったやんなぁ、普通。
出来なかったんよ、あいつ。お前だから。」
[ つまりさぁ、アーサーは、友達だから、どうも出来なかったってことだよね? ]
『あーくんの心に漬け込んで、ずぅーっと束縛してたんだぁ。』
「…くそ、何時もだったら直ぐ気づいたのに」
「盗聴とか、趣味悪いうえに、最悪やわ。」
「…菊ちゃん、それ本当…かな?…大分有り得ないけど。」
「ふふ。嘘だったら良かったのにね。かわいそうなアーサーくん。」
「…」
『…監視、とか並大抵の執着じゃないぞ。こんにゃろ…』
「きっ、きく…嘘だよね?本当なわー」
「…だったらなんだって言うんです…」
「…What?」
「執着なんて言葉で片付けないでいただけますか? 」
「…貴殿方は分からないでしょうね。
何事も気軽に連絡できる関係性や、何かあったら直ぐに会いに行ける距離の貴殿方には。」
「分からないでしょう!!!」
今迄に聞いたことのない大声が、小さな身体から発された。
地下が歪み、国体達には電流が走った。
「誰もいなかったんです。友達なんて。
一人だと思ってた!!!
なのに、それを壊された、壊された!!」
「彼方から来たくせに、直ぐはなれていってしまった。
唯一の、私のたった一人だったのに!!!」
「…一番になりたかったんです。ずっと。
でも、それは叶わないことだと、分かっていたのに…分かっていた、はずだったのに…」
「…遺体は、何処なんだい?」
アルフレッドが歪んだ顔で問い詰める。
「…さぁ、何処でしょうね。
あの方も国体ですから、まさか消滅することはないでしょう。
またいつか、戻ってきますよ。」
バタン。と扉がしまる直前、呟いた。
「…結局、何にもなれなかった…」
それを聞くものは誰も、居なかった。
その後の話し合いで、犯人は日本の国体であり、日本ではない。
これからも外交には影響を出さないでおこう、と国体内で決定した。
それから、幾月かの時が流れて…
段々、国体から彼のことは消えていった。
それが、無かったかのように。
彼が、目覚めるまでーー
コメント
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そ、そう来ますか…!!! 確かに、理由にも納得いく… にしてもポルさんそんなに イヤにしても菊さんのセリフとかなんが凄いです… 超大作を見た気分…