ウロウロ…「おっそいなあああああ…」
WHOは部屋の壁から壁まで何度往復しただろう。
「事故ったとか…?いやスイスはそんなアホじゃない。」
電話して30分経つというのにまだ来ないのだ。
いつもならすぐきてくれるというのに。そんなにも嫌なのだろうか。
「…………( 💢 ^ᵕ^)」
その時───
ドタドタドタ…ガチャッ
「はぁはぁ…ごめんなさい!遅れたっ!」
「見ればわかりますよ?」
足音と共に勢いよく扉を開けたスイス。ゼーゼーと息を切らして走ってきたのだろう。
スイスは疲れ切った表情で椅子に座る。
「はぁぁぁ……。」
「なぜ遅れたんですか?」
「あ〜…えっと……そのぉん……」
WHOは水を差し出すと白衣を一着とり出す。
「全く。こんかいは許しましょう。」
スイスはホッとする。そんなスイスのズボンの端っこを小さい子がぐいと引っ張った。
「…スイス………。」
「あぁ。ほんとごめんね。シュタイン。」
リヒテンシュタインだった。今日超高級パフェに行く予定だったため着いてきたのだろう。
急に予定がキャンセルされたのかリヒテンシュタインはお怒りのよう。
「………(=_=)」
「また今度行こう…?ねっ!…?」
「………(๑•ૅ-•๑)」
「…あ!帰りに切手屋さん見に行こう!」
「………(๑•ૅ~•๑)」
スイスは勢いで言ってしまった。
「………(^^;;)買おう!一番高いやつでもなんでも何枚でも!」
そう言った瞬間彼女の涙は一瞬に消え一瞬で満面の笑顔を見せる。
「ヤッタァ!ありがとスイス!」
そういうとリヒテンシュタインはニッコニコで空いているベッドに駆け寄る。
「あ゛……。」
勢いで言ってしまったことの後悔。後ろでWHOはくすくすと笑っている。
「………んんんっ…」
リヒテンシュタインはベッドにのっかかると靴を足で振り落とそうとしていた。
「というかリヒテンシュタイン、一緒に来たんですね。」
「はい。……
スイスはWHOに涙目で訴える。
「なんかごめんちょ☆⌒(´>ω∂`)」
「……💢」
WHOはテヘペロ☆と舌を出すとスイスの頭に怒りマークが。
「ははっw。……さて、おふざけもここまでにしよう。」
WHOはスッと真剣な顔をして腕をまくる。
「映画のワンシーンみたいな」
スイスもバサッっと白衣を着るとベッドに寝そべる4人を見下ろす。
そして数秒見つめたスイスは目を細める。
「……へぇ。中央同盟ねぇ〜…」
ボソッというとサッと足を動かした。WHOは手袋をつけ、端っこを引っ張る。
「早めに終わらせよっか。」
「……はい。」
数十分後……
「終わったぁ〜!」
スイスはギィと椅子にもたれかかり、腕を伸ばす。
「やー。グロイグロイ」
WHOは手を洗い水道の蛇口を止める。
「スースー…」
「…あ。シュタイン寝ちゃってるし…」
スイスはリヒテンシュタインが寝ていることに気づくと蹴っ飛ばしたであろう薄い毛布をかける。
WHOは汗を袖で拭くとテーブルに置いた4人が持っていた物を見つめる。
「………ww1か…。スイスは知ってるの?」
「…っ……。」
スイスは一瞬動きが止まった。がすぐ普通に動きだす。
「……ごめん。言いたくなかったらいいよ?」
「いえ。覚えてますよ。ですが僕は永久中立だったので。」
スイスは悲しそうな顔でリヒテンシュタインを撫でる。
「ほぇ。そんな時から…」
「ですが。中立していたはずなのに飢餓と物価高騰で庶民は苦しんで…
言語と色々でドイツ寄りとフランス寄りに別れて…大変でしたね。」
「………そんな時にいなかったからなぁ」
「いなくてよかったですよ。………ほんとに」
「………。」
沈黙が流れた部屋。人数は多いはずなのにエアコンの音しかしなかった。しんとしてしまった部屋。
ただ寝息の音とエアコン、外の風の音だけだった。
「アイスとってきたy…」
「うわぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」
ビクッ
「ふぇ…?」
「そんなに驚かないでよ2人とも。僕だよ。」
「びっくりしたぁ。国連か。驚かさないでよ」
「驚かしてないけど」
「はぁ。心臓止まるかと思った。」
「大丈夫?」
国連はアイスを2人に渡すとお疲れ様と言うかのように爽やかに交わす。
「あれ?リヒもいるのかい?Lange nicht gesehen…?」
「わぁ。国連だ。…Es ist lange her…。」
「アイスいるかい?」
「欲しいです。」
国連は自分が二つ食べようと思って持ってきていた二つ目を手渡す。
「Danke schön…」
4人は涼しげにアイスを口に入れる。
その時、コンコンと言うノックと共にドアが開けられる。
「ただいまー。わぁデンマーク。とリヒテンシュタイン」
アメリカはビニール袋を片手に静かに戸を閉める。
「スイスだよ。いい加減覚えろ。てかなんでシュタインは覚えてんだよ。」
「ごめんご(*・ω・)ノ」
「……💢」
「アメリカ。カナダは?」
「あ。そうそうキッチン借りるって伝えといてってカナダに言われた。」
「それを来たらすぐ言いなさい。全く。」
「酢まん酢まん」
アメリカはテーブルに置いてある泥まみれの手榴弾を手に取る。
「………。」
「アメリカ…?抜くなよ?」
「わーってるよ……」
じっと見つめた後そっと戻す。
コメント
2件
わぁ…✨一時間ぐらい見るの遅れたのが悔しいくらいです!これだけの文章を書けるのが本当に尊敬です…! 続き、待ってます♪安心してください…!履いていますよ…!👍