テラーノベル
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治視点
信用していた人から裏切られたときの失望感は凄まじい。
そして、それと同じくらいの怒りも同時に込み上げてきて今どんな感情なのか分からなくなって混乱してくる。
侑が今そんな状態だ。
その瞬間に付け込むのが今回の計画だった。
そしてその計画は成功したのだ。
惚れされることは出来なかったが、確実に意識はしてくれるだろう。
さて、これからどうやって堕としていこうか。
☆
あの出来事から約3年たった高2の今、俺には大きな悩みがあった。
それは侑が俺に全く惚れてくれないことだ。
何故だろうと考えた時真っ先に思いついたのが、あれからずっとデロデロにあまやかして来たことだった。
髪を乾かしてあげるのは当然で、一緒に風呂に入りたいと言ってきたら一緒に入るし、一緒に寝ようと言ってきたら一緒に寝る。
これらは全て侑を堕とすためにやってきたことなのに、まさか逆に苦しむ羽目になるとは思わなかった。
こうなったら侑から一旦離れてあれが普通じゃないと分からせなければならない。
早速俺は計画を練り始めた─
侑視点
「俺、彼女できた」
何気ない日の登校中に突然投げなれた言葉。
「..は?」
本で “雷が落ちてきたような感覚” という言葉を見たことがあるが、まさにそれだった。
本当に言葉が出てこない。
「..か、彼女って、告白されたんやろ?いつもみたいに、」
「そんなんどうでもええやろ」
これ以上立ち入ってくるなという圧。
寂しいような、苦しいような。
なんでこんな感情になるのかわからない。
俺は、うつむくことしか出来なかった。
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コメント
5件
もーー好き🫶最高
1日ハート10回しか押せないの(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)