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『私とわたし』
子供の頃
人は死んだらどうなるんだろうって
寝る前とかに考えてしまって
無性に怖くなることが何度かあった
見回りに来た母が
どうしたのと問うてきたので
人は死んだらどうなるか不安なんだと答えた
母は
何も言わず頭を撫でてくれた
思えば
あのとき母が何も言わなかったのは
母も死んだあとのことなんてわからないし
嘘は言わないようにしようという
母なりの誠実さなのかもしれなかった
そんな私ももう大人だが
まだ私の中には
子供の頃のわたしがいて
人が平等に老いるという事実を
恐れていたりもする
もし私に子供ができたとして
人は死んだらどうなるか不安なんだと言われたら
わたしは何と返してあげられるのだろうか
(了)
コメント
1件
もうっ…沁みる…😢💕 子供の頃の“わたし”が今も大人の“私”の中にいて、死への怖さとか老いることへの不安をずっと抱えてるって描写、めちゃくちゃリアルで胸にくるよ…!お母さんが何も言わず撫でてくれたエピソードも、沈黙に込めた誠実さが感じられてじーんとした🥺💞 もし子どもに同じこと聞かれたら…って問いかけ、すごく響いた。短いのに深い物語、ありがとうございます📚✨