テラーノベル
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注意⚠️
これはmmmrの二次創作です
卒業したメンバー様もいます
ご本人様に一切の関係なし
実際の団体、宗教、学校は関係ありません
学パロ+特殊設定+死ネタ〇
シリアスもの、嫌われのような雰囲気あり
mmmrメンバーによるいじめ(?)あり
登場人物⋯ie、mm、rk、lt、zn、rir-
メイン⋯ie、mm
苦手な方はUターン
すべての責任はあなたです
それでも良いという心優しき方はお進み下さい。
「──────それでは、黙祷。」
rir-先生の言葉と同時に、俺達生徒は一斉に目を閉じ、祈りを捧げる。
泣きながらするものや、怒りを顕にするもの、無表情のもの。様々な行き場のない感情がこの教室に溢れかえっていた。
別に、神に祈っているわけでも、被災者たちに対する黙祷でもない。いや、ある意味被災者、というのは合っているかもしれないが。
2025年9月1日。
黒間mmが自殺した。
祈りながら浮かぶのは、どうしてこうなったのか。別に、黒間さんとは仲が良い訳ではなく、同じ、クラスメイトであったというだけで、何を思い、黙祷をすれば良いかも分からない。だから、何があったかを考えることにした。
まず死因は、屋上での飛び降り自殺。彼女の手には遺書が握られており、そこに書かれていたのは簡潔なものであったが、同時にクラスメイト全員の仲が、引き裂かれる内容であった。
『クラスメイトに虐められた。辛い。苦しい。もう生きたくない。』
彼女は、それを残して肉塊と血の海となった。
彼女は友達が多く、みんなの憧れのような存在であった。丁寧に手入れされているつやつやの黒髪。誰もが魅入るその美しい瞳。透き通るような白い肌。容姿端麗、才色兼備、文武両道。そして、オカルト好き、という親近感の湧きやすい趣味。そして、誰とでも話せるコミュ力。そう、誰もが憧れる存在。
それが、俺達の知らないところでいじめという原因でこの世を去った。
「──────黙祷やめっ。」
そう先生が宣言すれば、まばらまばらにみんなが目を開けていく。
先生はいつもの愛嬌のある表情は、今日ばかりは曇りながらも、引きつった笑みを浮かべ、ホームルームの終わりを告げる。現在、空は真っ赤に染まり、日はすっかり沈みかけている。時々吹く風が、彼女の死を悲しむように、カーテンを揺らした。
ホームルームが終わったあとも、みんなはすぐ帰ろうとせず、黒間さんの席の前で手を合わせて祈ってから帰るものや、そのまま、泣き出してしまう子。唇を噛み締める子。様々な反応を示しつつも、段々と教室から人は出ていく。
ふと、耳に聞こえるのはあまり良くないことで。
「黒間さん。いじめられてたんだって。遺書に書いてあったそうよ。」
「えぇ!?あの黒間さんが?全然気づかなかった!」
「ね〜。私も⋯。でもさ、絶対あいつじゃない?」
「え、誰々?」
「あいつだよあいつ⋯。あそこで黄昏てる茶川ieだよ。」
「あー!やりそうやりそうw」
「ほんとに⋯まじ捕まれよな、あいつ。」
「ふふっそれな〜w?」
───全くもって心外な話だ。俺はいじめなんてしていない。そんなことをするほど、俺は弱くは無いし、それで死んでしまったらそれこそ俺は呪われて死んでしまうだろう。
俺はちらりと黒間さんの席を見る。
透明な花瓶には、ユリの花が供えられており、夕方の光を浴びて、淡いオレンジ色にも見えた。
そして、その席に座っているのは、黒間mmである。
まるで、自身は死んでいない、とでも言うように平然とした顔でその席についていた。
なぜわかるのかと言えば、俺が霊感を持っているから、としか言えない。俺はどうやら生まれつき幽霊を見ることができるみたいで、今まで色んな幽霊を見てきた。温厚なものや、狂気じみているもの────様々だ。ただ、黒間さんはただ何も無い一点をぼーっと見つめていた。
何を見ているのか気になって、でも霊に話しかけるのはろくな事がないと分かっているから、話しかけにくくて。そんな葛藤を抱えていると、いつの間にか教室には俺と黒間さんだけになっていた。
(やべ。)
俺はそう思いながら登校用リュックを慌てて持つ。その時、ふと、声が聞こえた。
「ねぇ、あなた、見えてるんでしょう?」
俺はその声にギクリと体を強ばらせながら振り返る。そこには、椅子に座ったまま、こちらを向く黒間さんの姿があった。透けている瞳が、俺を注視する。なぜだか、逃げられないような気がして、俺は何かを諦め、黒間さんに向き直る。
「だったらなんですか?」
そんな、突き放すような冷たい言葉を放ってもなお、黒間さんは話を続ける。
「私の遺書、きいたでしょ?───いじめられた、っていうやつ。」
「───?そりゃ、聞きましたけど。」
「私、そいつらに復讐してやりたいの。」
黒間さんはそう言って意志の強い目で、はっきりと言う。───不可能だ。そんなこと。反射的に出そうになった言葉を飲み込み、俺は、なるべくわかりやすいように事実を伝える。
「幽霊になってしまったあなたには出来ないですよ。実体がないですし、霊感があるものとしか、こうやって、話すことすら出来ません。」
「だけど、悪霊になったらそれは可能でしょ?」
彼女が、そうニヤリと笑いながら言い切る。悪霊。確かにそれならば、霊感のないものでも認識できる。しかし、それは強い怨念や、現世での未練によってなるものだ。そんなことができるとは思えない。だけど、黒間さんは言い切る。
「そもそも、幽霊が現世に漂っている時点であなたならわかるでしょ?未練があるんですよ。私をいじめたヤツらへの復讐がしたいんです。わざわざ悪霊になるためにいちばん未練がある自殺、なんて方法を取ったんですよ?」
「⋯!?な、にを言って⋯?」
「事実です。私は、悪霊になってでも、アイツらへの復讐を行います。⋯ただ、あなたが協力してくれるなら、私は悪霊にはならず、大人しく成仏しましょう。」
───こんなもの、ただの脅しではないか。俺は、背中を伝う冷や汗に、気持ち悪さを覚える。悪霊が増えたら困るのは俺でもある。───黒間さんは気づいたみたいだ。俺は祓い師の家系で、悪霊を除霊することを主な仕事として生きる者だ。例えば、被害などが出ない無害な霊───つまり、今の黒間さんならば見逃すのだが、悪霊になるならば話は別。祓わなければならない。それに、俺はまだまだ見習いで、悪霊と戦って勝てる未来も見えない。それならば、復讐を手伝って成仏してもらった方がいい⋯?
いや、そんなわけが無い。復讐になんて、加担する方がダメだ。これは両親に相談して、祓ってもらおう。そう思い、断る旨を話そうとすると、
───彼女は泣いていた。正確には、泣きかけていた。両目に溢れるほどの涙がある。
「許せないんです、私。私を傷つけて、今も尚のうのうと生きる奴らが。いじめられた人に、復讐のチャンスすら、くれないんですか?」
───泣き落としだろう。どうせ、泣き落としだ。だけど、どうしても心が揺さぶられる。可哀想だな、と同情してしまう。案外俺はちょろいらしく、
「⋯少しだけ、ですからね。」
そう言って、復讐を手伝ってしまう、と約束してしまう。黒間さんは俺の返事に無い足でジャンプして喜び、俺の手を掴むかのような動きをしたあと、めいいっぱいの喜びを伝えてくる。
「ありがとうございます!!本当に!ありがとうございます!それじゃあ、よろしくお願いしますね!iemnさん!」
「いいですよ⋯。お願いしますね、mmさん。」
俺は、初めてこの人をmmさんと呼んだ。
───とは言ったものの。
次の日、俺はいつも通り登校をした。mmさんが、隣でふわふわと飛んでいる点を除いて。祖母に霊を連れていいか確認してみたが、どうでもいい、と一蹴されてしまった。相変わらず無関心だな、なんて思いつつも、まあ、否定されるよりマシか、なんてポジティブに捉えることにする。隣では、mmさんがニコニコとしながらついてくる。2人きりじゃない時は、話しかけないで、という約束を守ってくれているみたいだ。
───昨日家で、mmさんにいじめについて聞いた。そうすると、それぞれ虐めてきたのだと言う。
それは、rk、lt、znの3人で、どれもmmさんと親しげに話していた人達だ。その人達がそんないじめなんてするように見えなかったが、mmさんは表情を暗くして『そうですよね⋯』と、諦めのような笑みを浮かべて、話を続けてくれた。
おれは、それをノートにメモとしてまとめる。
rkさん、無視して、バケツの水をぶちまけてきた。
ltさんはmmさんに聞こえるように悪口を言ってきた。
znさんはよくない噂を流した。mmさんの評判を下げるようなもの。
rir-先生は相談をまともに受けなかった。解決してくれなかった。
「⋯これは⋯。」
「信じるかは任せます。が、私が言えるのはこれは真実、ということです。」
俺はmmさんの目を見る。その瞳は、嘘をついているように見えなかった。───まあ、そこを注視すると、その向こうの景色の方が見えてしまうが。
まあ、兎にも角にも俺は復讐を手伝うことを約束してしまったし、今更信じない、なんて理由で逃げるようなことはしないが。
そんな、昨日の出来事を思い出していると、いつの間にか学校の近くまで来ていた。俺は顔をふせながら、早足で校門をくぐる。───四方八方から、口々に陰湿な話に花が咲く。
「ねぇ、あの人がmmちゃんをいじめたって言う⋯?」
「しっ!本人に聞こえてたらどうするの!?次は私たちが標的になるかもしれないのに⋯!」
「あ、そっか。ごめんごめん⋯」
───一方的に俺がやったと決めつける。確かに、俺は友達なんて居ない。クラスでも浮いてるし、話したことがある人なんて、ほんの数人程度。見た目も冴えないし、常に暗い俺は、てきとーな理由で擦り付けられる。だから、信用出来ない。何も見ずに、外見だけで中身を決めつける。噂だけで、本人を知らないのに憶測で陰口。そんな奴に、俺の何がわかるというのか。
仄暗い感情が、俺の心を容赦なく蝕む。これだから人間は信用出来ないんだ。
そんな捨て台詞に似たものを飲み込み、教室へと向かう。
mmさんが死んでしまった教室はシーンと静まり返っている。そんな中でも俺はいつも通り、二号車の窓側の席に座る。朝のホームルームの前に、準備を済ませさっさと席について、本を読む。相変わらず俺は避けられているが、今日は一段と俺への噂が耐えない。どれも、根も葉もない噂ばかりで、風評被害だ。…心做しか、mmさんが死んだせいな気もする。
「あ、あの…!」
その時、遠慮がちに俺に話し掛けてくる人がいた。白髪で、ふわふわな髪質。そのどこまでも透き通った瞳には本を読む俺が映り込んでいた。
「ぇ、と…。ぽ、ぽれはznって言います…。あ、あなたがmmさんをいじめたって言う噂聞いて…そ、そんなわけないと思うんですけど…!!実際は!ど、どうなのか聞きたくて…!!」
途切れ途切れにそう聞いてくる。人見知りなのだろうか。俺も、この人とは話したことがないが俺と違い、いい意味で有名なので知っている。
その愛らしい見た目で異性、同性問わず好かれており、運動音痴だが、それも可愛いと言われている。mmさんとよく一緒に話していた気がする。
そして、mmさんが言うには、いじめを行っていた1人だと言う。確か、良くない噂を流していたはずだ。
俺の悪い噂を流したのも、大方こいつなのだろう。しかし、これ以上心象が悪くなれば復讐する時に面倒になるかもしれない。俺は平静を装いながらznさんと話す。
「俺は何も。と、言うよりmmさんともあまり親しいわけでもないので、いじめる意味が無いんですよね。」
「ひッ!あ、ああ!そ、そうなんですね…いや、そうですよね!えへへ…なんか、変なこと聞いちゃってすみません…。」
そう、少し笑いながらznさんは俺から離れていく。面倒なことになった、なんて思いながら俺はまた本を読み始める。しかし、周りの声がより一層声が聞こえてくる。
「うわ〜今度はzn様をいじめのターゲットにしようとしてるんじゃない?」
「怖いわね〜wてか、誤魔化すの下手すぎじゃね?」
「それなすぎるわwさっさと捕まって欲しいよな、あんな犯罪者」
俺は、無視をし続け本を読み進める。こんな幼稚なことをするなんて。学生にもなっても、精神は子供かよ。なんて捨て台詞ようなものを思いつつも、俺は辺りを観察する。もちろんそれはmmさんをいじめたという3人。
rkさんを見れば、いつものように、女子に囲まれている。若干困ったような表情を浮かべつつも、しっかりとしたイケメンスマイル。こういう人なら、悪い噂なんて流れないんだろうな、なんて思いながら俺は2人目を見る。
2人目、ltさん。他クラスの人と、何やら喧嘩のようなことをしている。しょーもないことで争っており、悪口が止まらない。しかし、冗談めいたものが多く、本気で言っているようには見えなかった。
3人目、先程話しかけにきたznさんは、男友達に囲まれ、なぜだか知らないが慰められている。話し掛けられたのは俺の方なんだが、と言いたいのを飲み込み、視線を本へともどす。
さて、どうしたものか。
ここで切ります!ちょっと長すぎるので前編後編で分けたいと思います。現在5000文字。この後復讐パートを1人2000文字書きたいので…3部構成になりますね!はい!
それでは!また次会いましょー!おつはる!
コメント
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え、この復讐系大すこ( ¨̮ )💕