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心地よい疲労感と、言葉では言い表せないほどの充足感に包まれ、二人は離れることを拒むように繋がったまま、静かに横たわっていました。しのぶの背中を、童磨の大きな掌がゆっくりと、宝物を撫でるように往復します。結合部からは、彼が注ぎ込んだばかりの熱い名残が、二人の肌の境界線を曖昧にするようにじわりと溢れ出していました。
「……しのぶちゃん、このまま眠ってしまおうか。君の中に僕がいるこの感覚……離したくないんだ」
童磨の掠れた、けれど穏やかな声が耳元をくすぐります。しのぶは、彼の胸板に額を預け、トク、トクと規則正しく刻まれる鼓動を子守唄代わりに聞き入っていました。
「……ふふ、本当に……。困った人ですね。でも、不思議と……嫌ではありません」
しのぶは、彼の腰に回した脚に少しだけ力を込め、内側の圧迫感を確かめるように吐息を漏らしました。繋がっている場所から伝わる彼の体温は、まるで自分の体の一部になったかのように自然で、深い安心感を与えてくれます。
「ねえ、しのぶちゃん。こうしているとね、僕たちの魂がひとつに溶け合って、明日目が覚めたときには、もう二度と離れられなくなっているんじゃないかって……本気で思えるんだ」
童磨は、しのぶの項に鼻先を寄せ、彼女の香りと、混じり合った情愛の匂いを深く吸い込みました。
「……もしそうなっても、私は後悔しませんよ。……おやすみなさい、私の旦那様」
しのぶが微かな声で囁くと、童磨は満足げに目を細め、彼女の細い肩をさらに強く抱き寄せました。
部屋を照らす月明かりが、絡み合った二人の白い肌を静かに縁取ります。繋がったままの熱は、眠りの中でも絶えることなく二人を温め続けました。
隣の部屋から聞こえる恋の微かな寝息と、重なり合う二人の呼吸。
かつては孤独だった二人の魂は、今、物理的な繋がりを超えて、深く、深く、一つの安らぎの中へと沈んでいきました。夜が明けても、その絆が解けることは決してないのだと確信しながら、二人は深い、甘い眠りに落ちていくのでした。