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※ラウール成人前の設定です!
とある日の楽屋。僕はふと甘いものが飲みたくなり、飲み物を買いに行こうと立ち上がった。すると俺の動きに反応して、スマホをいじっていたふっかさんが顔をあげた。
💜「ん?ラウどこ行くの〜?」
🤍「ちょっと飲み物買いに行こっかなって」
💜「あ、俺も行くー!さっき全部飲んじゃったんだよね」
そう言って、ふっかさんはカバンをごそごそしてお財布を取り出した。
🤍「そうなの?じゃ一緒に行こう!」
💛「あれ、2人ともどうした?」
少し離れたところにいた岩本くんが、僕たちの様子に気づいて声をかけてきた。
💜「ちょっとラウと飲み物買ってくるわ〜」
💛「ん、わかった」
💜「行こっか、ラウ!」
🤍「うん!」
他愛ない話をしていると、あっという間に自販機の前に到着した。
💜「ラウは何飲むの?」
🤍「んー、オレンジジュースかなぁ」
お金を入れてボタンをポチッと押すと、ガコン!と雑に出てくるジュース。
💜「俺どうしよっかな〜。あ、コーヒーにしよ」
そう言って、ふっかさんはブラックコーヒーのボタンをポチッと押す。
まだ1度も飲んだことのないブラックコーヒー。どんな味なんだろう、と缶を開けて飲んでいるふっかさんを見つめる。すると、ふっかさんと目が合ってしまった。
💜「ん?どった、ラウ」
🤍「え、いやあ、ブラックコーヒーってどんな味なのかなーって」
ふっかさんは少し考える素振りを見せた後、笑って言った。
💜「たぶん……ラウにはまだ早いんじゃないかな〜」
俺はふっかさんの言葉に少しムッとして返した。
🤍「何それー。1口飲ませてよ、絶対飲めるから」
💜「いや、やめといた方がいいんじゃ……」
🤍「大丈夫だから!」
俺はふっかさんの手から強引に缶を取ると、その勢いのまま数口飲んだ。口の中に広がる苦味……
🤍「……うわぁ」
思わず顔をしかめる俺。ふっかさんは俺の様子を見て、ダハハハ!と笑う。
💜「だから言ったじゃん!ラウールにはまだ早いって。今すっごい顔してるよー?」
🤍「うう……いけると思ったのになぁ」
💜「まあ、もうちょい大きくなったら飲めるようになるよ」
そして得意気な表情でコーヒーを飲むふっかさん。すごくイラッとしたけど、俺が飲めなかったことは事実なので何も言い返せなかった。
💜「んじゃ、戻ろっか。撮影そろそろでしょ」
コーヒーを片手に歩くふっかさん。その背中が、さっきの口に広がった苦味と相まっていつも以上に大人に見えた。
💜「んー?ラウー?」
気づかない内に足が止まっていたようで。ふっかさんが柔らかい笑顔を浮かべて振り向いた。
🤍「あ、ごめんごめん」
慌てて追いかけて、隣に並ぶ。
💜「ぼーっとしてたけど大丈夫?あ、もしかして俺に見惚れてた?」
🤍「……まあ、そんなとこ」
💜「ええ!?否定しないんだ、珍しい!」
🤍「いや、ふっかさんはいつもかっこいいよ」
そう言って真剣な眼差しでふっかさんを見つめると、ふっかさんは顔を赤くして照れる。
💜「ちょ、やめてよラウ……」
🤍「アハッ、ふっかさん照れた〜」
2人並んで楽屋までの道を歩く。コーヒーを飲むふっかさんを片目に、甘いオレンジジュースを1口飲む。……俺にはまだ、大人の味が似合う男の人にはなれそうになかった。