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壊瑠の過去編

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壊瑠の過去編

1 - 壊瑠の過去編

♥

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2023年10月28日

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約束だよ!

その言葉だけを残して‍恋糸(コイシ)は車に轢かれた

最初は混乱した。

「‍恋糸……?」

誰か!救急呼べ!

女の子が轢かれた!


そんな街の人達の悲鳴と罵声が俺にとっては憎たらしく思えた。

‍恋糸とは友達だった、だから忘れても思い出させてくれたんだ






親はいない、だから学校に泊まっている

まだ小学生の俺にとっては予想すら出来なかった。

いずれかは忘れてしまう‍恋糸の名を

未来の俺は覚えているだろうか






忘れたっていいと思っていた‍恋糸の名を俺は、忘れた

学校に泊まって寝たらきっと忘れられる

忘れられる、きっと





学校では音楽の授業があった

色んな楽器の音を聴くのは嫌いだった

煩いと思うだけで何も分からなかったから

暇だから、だけど‍恋糸は音楽が好きだった








音楽の授業の次の授業をしようと思ったら、風邪をひいた

頭は痛いし喉も痛い

最悪だ

先生が手紙をくれた

「先生これなに……」

かろうじて喋れた俺の一言に先生は

「‍恋糸くんからよ」

「‍コイシって誰?」

「……」

先生は無言で出て行った。

「……お粥……?」

________________________________________

えるくんへ


まだ漢字はむずかしいからわかんないけど、もしえるくんがかぜをひ

いてたらこれをよんでね。

おかゆを食べるといいらしいよ

作り方は……

・たまご

・…………


_______________________________________

「……は?」

「なんだよこれ……ッ」

何故か思い出してしまった

‍恋糸を

忘れていたかった名前を

「なんだよそれぇぇ……ッボロボロ」

涙が止まらなくって

忘れていたかった名前を

「忘れたくないよぉ……ッボロボロ」

顔を腕で覆って

明日には忘れてしまう名前を


忘れたくない











「‍恋糸……ッボロボロ」















いつの間にか寝ていた

泣き疲れてしまったのだろう

別にいいか

休めるんだし

もう……

どうでもいいんだ







「……暇」

ガチャっ

誰かがドアを開いた

「こんにちは」

「変崎宝」

「……宝?」

「うん」

「怪我した」

「……あっちに絆創膏ある……と思う」

「ありがと、君は?」

「……天翼壊瑠」

「そっか」

「変崎って……最凶六家の」

「うん、無理矢理通わせろって言ったらね」

「そっか」

「君もそうじゃないの?」

「……バレた」

「素直だな」

「すぐ忘れるし」

「呪い?」

「うん」

「俺もさ、結構めんどい呪い持ってるんだよ」

「……?」

「泣いたらダメって言う呪いで」

宝涙病

「その宝石はちゃんと金になるから通うなって言われてんの」

「涙を出すだけで目から血がでるし涙を流すほど痛みが増す」

「……大変だね」

他人事しか言えない

「まぁね」

「でも逆に涙を流さなければいい話だからね」

「大変だよ」

「!」

「悲しい時、泣けないって言うのは辛いと思う」

「……そっか」



「授業は?」

「あ〜……」

「行ってくる」

「行ってらっしゃい」











もう思い出せない

その名前を



















「宝」

「ん〜?」

「おまっ……」

「来たのかよ」

「うん」

宝は殲滅部隊に入ると言った

俺はそれが宝の道ならいいと思った

______________________________________

「殲滅部隊に入る」

「……そっか」

「ちなみになんで?」

「俺はお前を守りたいから」

「!」

「……」

え?

「いや……だから……その理由を……」

「今言った」

「……」

「お前を守らせてくれ」

「大好きだから」

「ッ!ボロボロ」

「うん……ッ」

________________________________________


なんてこともあったな……

「おい」

「あ〜……ごめん……」

「別にいいけど……なんで来たんだよ」

「君が俺を守るなら」

「ッ!」

「覚えてたのか」

「うん」

「俺にも守らせろよ」

「……」

「あぁ」
















おまけ (創作BL)

お題「告白」  (cp 異薔薇×蟲縁)


「蟲縁今日空いてる?」

「うん」

「ならさ公園集合ね」


「雨降ってきた……」

「……蟲縁」

「……は?」

「ごめん、花濡れた」

「いやいや……異薔薇が濡れてるんでしょ……」

「……君に話があって」

「……話 ?」


すっ……(花を前に出す)


「……え?」

「俺に君を守らせて」

「幸せにさせてください」

「……はは……」

「やめとけよ」

「俺は、女みたいに可愛くない」

「そんなの関係ない」

「……いや……だから……俺は」

「俺は、僕は君に惚れたんだ」

「君を僕は本気で幸せにしたいんだよ」

「俺は……女じゃないんだって……」

「家事もできるように頑張ったよ……?」

「だけど……認められないから……!」

「君のことが好きだから」

「本気で好きになったから」

「……」

「君を」

守らせて

「ッボロボロ」

「あはは……ごめん……ボロボロ」

「ありがとう……」

だけど答えられないよ……

「気持ちだけ受け取らせて?ボロボロ」

「……ッうん!」














次は宝の過去編かな〜……

宝と壊瑠が!両思いだったとは……

二人にはどんなエピソードが!

なんで宝が壊瑠に守りたいと思ったのか気になる!

それじゃバイバイ!

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