ご本人には関係ありません。
「とりあえず、夜遅いからそこら辺の家で寝る?」
「うん!」
魔物とかでそうだしな。
「電気消すぞー」
「はーい。」
ダブルベッドだったので2人で寝ることにした。
なんだろう…安心感かなぁ…
「らっだぁ…?」
「…ん?」
「泣いてるの?」
「いや…うーん…そうなのかも。」
「なんで?」
「なんか…安心感からかなぁ。」
「そっか…」
「こぼせくんはさ…」
「なに?」
「なんで生きてると思う?」
「え…と、」
「あのねッ!幸せになるために生まれてきたんだってママが言ってたの!」
「あとね、できるだけね!みんなの記憶に残っておきたいな!!」
幸せに…?
記憶に残る…?
「こぼせくんの幸せって何?」
「記憶に残るってどうやって?」
「うーん。」
「俺の幸せは普通に生きることかな!」
普通に…ね
「できるの?」
「わかんないけど」
「夢、でもいいから」
「普通に暮らしてみたい」
「記憶に残るのは…」
こぼせくんが俺の方を見る
「らっだぁが叶えてくれるでしょ」
「え?」
「僕の事…ずっと覚えててよ」
「僕が死んでも…さ」
「…」
俺が…?
「らっだぁにかけちゃダメかなぁ…」
「…ふぅ…」
「マカセロリッッ!」
「セ、せロリッ!?」
まだこんなに小さいのに、
まだ、ずっと生きれるはずなのに、
そんなこと言うこぼせくんは
触ったら消えそうなくらい寂しそうだった。
少しでも笑って欲しくて、言ってみたけど
良かったな。
「よかった…らっだぁ」
「何?」
「僕の能力はね。」
「うん。」
「正夢」
「え?」
「僕、一つだけなんでも叶えられるの。」
「でも、使ったら、」
「この世から消えちゃうんだ…」
嘘だ…
嘘だ
まだ
君は…
「な、んで」
置いていかないでよ
約束したじゃん
死なないって
「能力、使わないでよ?」
「…」
こぼせくん…?
「らっだぁが…」
「僕は、らっだぁのためにこの能力を使うよ」
「なんでよッッ!!」
「だって、…覚えててくれるんでしょ」
「らっだぁがいなくなったら覚えててくれる人なんていない。」
「お願い…」
「やめて、」
「…お願い、許して?」
無理だよ。
許すことなんてできるわけが無い。
「じゃあ、さ」
「俺が、危険になった時」
「俺が死にそうになったら」
「いや、その時まで使わないで」
「…」
「…うん」
「わかったッ!」
…
俺の夢は
生きる理由は
能力を使わなくてもいい平和な社会にすることだ
𝐍𝐞𝐱𝐭♡500
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