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私はこれまで以上に勉学や鍛錬、色(性については知識程度)で私は努力した。休みの日はきり丸を探しに行ったり、任務が終わったあとも探したりして、きり丸を探しながら。
私は京ちゃんと稽古を励むようになって、戸部新左衛門先生に弟子入りして剣術に励むようになった。
手はもう、女の子の手じゃなくなった。
そう私が笑うと、京ちゃんは慈愛の満ちた目で私に言った。
「お揃いだよ。ゆえちゃん。」
(「お揃い!姉ちゃん!」)
何気ない言葉だったと思う。
京ちゃんは本当になんとなくで言ってくれた。
でも、私にはここにいないきり丸と重なった。
きり丸は私がお揃いを教えてから、きり丸もお揃い!と言うようになっていたから、余計に重なった。
私は木刀から手を離してしまった。
今、私は酷い顔をしているだろう。
目を見開いて、目が緩んで行くような感じがして涙が零れた。
ただ、京ちゃんを見ながら涙を流す私。
京ちゃんはなんにも言わないで私を抱きしめた。
私が何を考えているのか、知りたいのに聞かないで私の背中を抱きしめながら擦る。
私は京ちゃんの肩に顔を埋めて泣いた。
声は出さないようにして、ヒクヒクと喉を鳴らしながら泣いた。
平日は朝から晩まで勉学や実技、鍛錬
休日は出された宿題や鍛錬をしてから街に出てきり丸を宛もなく、探す。
こんな生活を2年続けている。
鍛錬しても鍛錬しても男の子にはかなわない実力差、体格の違い。鍛錬しても上手くいかない悔しさ。上手く扱えない得意武器のはずの戦鎚
探しても探しても見つからない私の可愛くて大切な弟。
私の心は、身体は、限界を迎えていた。
学園長先生やシナ先生、山田先生、土井先生、新野先生の心配を私は、心配をおかけしてすみません、大丈夫です、と言っていた。
私は自分を壊してでも、きり丸を守るすべや探すすべを自分で何とかしたかった。
「ゆえちゃんは、努力家さんだもんね。」
私を抱きしめながら、京ちゃんは言った。
「ゆえちゃん、なんでも言ってよ。」
京ちゃんの声は明るい声から泣きそうな声に変わっていく。
「私たち、同室の前に親友だよ。」
「だから、頼ってよ。ゆえちゃん。」
「ゆえちゃんが苦しんでるのに、私、何も出来ないの辛いよ、ゆえちゃん。」
私は、いつの間にか顔を上げて京ちゃんの目を見ながら、頷いていた。京ちゃんも私の目を見ながら、大粒の涙を零していた。
「だからね、ゆえちゃん、私を頼ってよ。」
「た、頼っても、」
私が、京ちゃんの言葉を繰り返す。
京ちゃんは、うん、と頷く。
「いなく、ならない?」
「いなくならないよ……だって、私たち、同室だよ?」
「ほんとに?」
「ホントのホントだよ。」
京ちゃんは涙でぐちゃぐちゃになった顔でにこりと綺麗に笑う。私もつられて涙でぐちゃぐちゃになりながら、笑いかけた。
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