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第6話:散らかった部屋と古びた鍵の秘密
ある日、買い出しのために一時間ほどそいつを部屋にお留守番させて出かけた。
「すぐ戻るから、大人しくしてるんだぞ」
そう言い聞かせて出かけたはずだったのだが……ドアを開けた瞬間、僕は絶句した。
部屋の中が見事なまでに荒らされていたのだ。
ティッシュペーパーは箱から全て引き出されて雪のように床に散らばり、本棚から落ちた文庫本が散乱し、僕の脱ぎ散らかした靴下が部屋の四隅に転がっている。そしてその惨状の中心で、そいつは「どうだ!」と言わんばかりのすまし顔で座っていた。
「お前……何やってるんだよ!」
僕が大声を出すと、そいつは口に何かを咥えたまま、首をかしげて「きゅう?」と可愛らしい声をあげた。
そいつの口元から覗いていたのは、僕が上着のポケットの奥深くにずっとしまい込んでいた、古びた真鍮の鍵だった。どこの部屋の鍵なのか、何を開けるためのものなのか、自分でもすっかり忘れていたような古い鍵だ。
僕が近づくと、そいつは鍵をポトリと床に落とし、尻尾(のような短いモコモコ)を振って僕の足元に擦り寄ってきた。
「叱る気も起きないな……」
毒気を抜かれた僕は溜息をつき、床に転がった鍵を拾い上げた。真鍮の冷たい感触が手に伝わる。そいつはどうやら、僕のポケットの中からこの鍵を引っ張り出して遊んでいたらしい。
僕は鍵をもう一度ポケットの奥深くへ追いやり、諦めてティッシュや本を片付け始めた。散らかった部屋は大変だったけれど、一人暮らしの素っ気なかった部屋に、誰かの「気配」が溢れていることが、少しだけ嬉しくもあった。
コメント
1件
うわぁ、部屋がめちゃくちゃになってるのに「きゅう?」って顔されたら怒れないよね…😭💕 そいつの存在感がじわじわ染みてくる感じがいいな。古びた鍵の謎、今後どう関わってくるんだろう。誰かの“気配”が溢れてる部屋が嬉しいって気持ち、すごくわかるよ。ほっこりしつつも、鍵の伏線が気になって仕方ない…!
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白米のお米抜き
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PSS(ネタエビ)