「おぉ、森の魔女よ、あなたは……」
「はい、ストップ。箕輪くん、もっとセリフに感情をこめて。その『おお』は、魔女に呼びかけてるんだから、もっと黒藤さんの方を見て」
――そんなこと言われてもなぁ……。
進夢は、げんなりした顔で、キビキビした指示を飛ばしてくる女性を見た。
彼女は、隣のクラスの担任、田所先生だ。いまいち小学校時代の記憶が心もとない進夢でも名前をおぼえているぐらい、印象深い先生である。
その……、なんというか、熱すぎる演劇への情熱が……。
「それと、お客さんには絶対に背中をむけない。演劇の基本ですよ」
――そんなこと言われても…………なぁ。
なんでも、若いころは演劇サークルにのめり込んでいたらしい。おかげで、学芸会でまでガチ過ぎる指導をされてしまい、進夢としては愚痴らざるを得ないところである。
――っていうか、おぼえるセリフが多すぎるんだよなぁ。
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