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危ない関係。
楽屋の死角、二人の境界線
(雑誌の撮影現場。華やかな衣装に身を包み、カメラの前でクールに決める二人。撮影が終わり、スタッフが機材を片付け始める中、二人はパーテーションの裏にある狭い休憩スペースへ向かう)
佐久間「おつかれー!いやぁ、今日の撮影、コンセプトが『禁断』って言われた時はどうしようかと思ったわー!」
(佐久間がいつもの高いトーンで笑いながら、パイプ椅子にドサリと座る)
目黒「……そう? 佐久間くん、ノリノリだったじゃん。俺のネクタイ、グイって引っ張ってさ」
佐久間「あはは!あれね!だってカメラマンさんが『もっと攻めて』って言うからさー。めめの顔、あんなに近くで見たの久しぶりだったわ。まつ毛なげーのな!」
(佐久間がケラケラと笑いながら目黒を見上げる。しかし、目黒の瞳は笑っていない)
目黒「……俺は、演技じゃなかったんだけど」
佐久間「……え? なんて?」
(目黒がゆっくりと歩み寄り、佐久間の座る椅子の背もたれに両手を置く。佐久間を閉じ込めるような形になる)
目黒「撮影中、佐久間くんが他のスタッフさんと楽しそうに話してるの見てた。……あんな顔、俺以外に見せなくていいのに」
佐久間「ちょっと、めめ? 顔、近いって……。これ、楽屋だよ? 誰か入ってきたら……」
目黒「入ってきてもいいよ。……佐久間くんが俺のものだって、分からせたいし」
佐久間「…………っ。……また、そういう『重い』こと言う。めめのそういうとこ、本当に心臓に悪いんだから」
(佐久間が視線を逸らそうとするが、目黒が指先でその顎をクイッと自分の方へ向けさせる)
佐久間「……ねぇ、めめ。俺さ、めめの前だと、自分が先輩だってこと忘れちゃうんだよね。……こんなに真っ直ぐ見られると、逃げられないじゃん」
目黒「逃がさないよ。……佐久間くん、さっきの撮影の続き、する?」
佐久間「……バカ。……続きなんて、ここじゃ無理でしょ……」
(佐久間が顔を赤くしながらも、目黒のシャツの裾をギュッと掴む。その手は、拒絶ではなく、むしろ引き寄せているようだった)
佐久間「……帰ったら、ね。俺の家で……ちゃんと続き、聞かせてよ」