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アイゼルは鍛錬方法をどうするか決めかねていた。武器をまともに使う事をしなかった
冒険者など聞いた事がないがそれ故に未知数だが全てにおいて初心者ともいう。
「ああは言ったがどうするかな。」
「そんなに張り詰めた顔しても解決しませんよ?」
「ディアか。メモは見たんだろう?なら私が悩む理由も分かるはずだが」
ディアは少しだけうつむいた
「1人で悩んでもいい答えは出ないと言っているんですよ?私がいるではありませんか。」
「ああ。そうだったな…」
どうも張り詰めていた様だ。そういえばこんなに張り詰めたのはいつぶりだったろうか。私は思い出していた。
馬鹿息子が立派になるとほざいて冒険者をしたかと思えば貴族としても優秀すぎて私のする事があまり無かったのを良く覚えている。
「お前を鍛えているのは貴族の騎士としてなんだぞ!」
そう言って冒険者を諦めて欲しかった。いつ死んでしまうか分からない冒険者などやって欲しくない。そう思ったからだ。だがあいつは
「ではお父様。冒険者として。そして貴族として申し分無ければよろしいでしょうか。」
そう言って冒険者として名を挙げ、貴族社会でも立派に立ち振る舞い。文句の言えない存在になって。ならばせめてと、元々騎士の訓練所だった所を使って稽古をさせるようにした。私は騎士の訓練を嫌という程受けている。騎士の動きと冒険者の立ち振る舞いを上手く使えば死なないでいてくれるだろうと。そう信じていたのに。
何が足りなかったから私の息子は死んだのか。そう、何かが足りないからなのだろう。そう思った。明日は荷物持ちだったというアイツが来る。私の息子とは違い根本から鍛えなければいけないのだろう。
…腹ただしい。帰ってくるのは私の息子であるはずだ。そう感じずにはいられなかった。
だがしかし彼、いや彼女はまだまだ9歳という。幼すぎる。なぜそんな年齢で冒険者などしているのか訳が分からない。初めて見た時呪いの様なものがかかっている事はわかっていたがそれは知っているのだろうか。それも教えずに怒るのは酷い話なのだろうか。
私は寝れない夜を過ごし彼女を待った