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少し落ち着いたところで、次は弁護士と警察だけが入ってきた。さっきとは違う、スッキリした顔をしている。意見がまとまったのだろうか。
「魁さん、お迎えが来ました」
弁護士が口を開く。何を言っているのか、私には理解不能だった。そんな私を置いて弁護士はまた口を開く。
「魁さんの元の家の事は私たちがしておきます。学校のことは彼らに任せています」
彼ら、という言葉でわかった。親戚が迎えに来たのだ。私の意見を無視して。 おそらく、迎えに来てしまえばその場の流れで了承するだろうと思ったのだ。カウンセラーの考えそうなことだが、もうどうでもいい。
結局の所私には、自分の意見という概念が無いのだ。
6畳の部屋を出て、保護施設の出入口に立つ。外は暑く、日は昇りきって地球を照らしている。
ふと、カウンセラーと男2人がこちらを見つめているのを見つけた。あれが親戚だろうか、1人ではなく2人だなんて、私はもっと拒絶反応が出る。カウンセラーだけが軽い会釈をしてどこかへ行き、男2人は私たちの元へ来る。予想以上に身長が高く、威圧感に押しつぶされそうだ。
「これからよろしくね、宮野魁ちゃん」
「おーおー、宮野家は小さいって聞いてたが、ここまでとはなぁ」
男2人が私を囲む。警察と弁護士が私に話しかけてきた。
「今後のことは彼らに任せています。少しの間はまた会うことがあるかもしれません」
「何か困ったことがあれば彼らをたよってもいいし、僕たち警察を頼ってもいいですからね」
同情と安堵の声に吐き気を覚える。そうこうしている間に男2人は私を引っ張って車に入れようとする。
「嫌だ!私は行かない!」