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「・・・あれ?すまないくん、耳に穴空いてる。これ、ピアス痕?」

「ちょっ、ぐにぐに触らないで、手元狂っちゃう」

と、生徒達のテストの丸つけをしている横で、風夜がすまない先生の片耳をぐにぐに触っていた。

すまない先生の耳には、小さく穴が空いていた。

不老不死であるすまない先生は、怪我をしても少し経てば怪我が治る。切断された場合は、その切断された部位さえあれば治るし、無くなってもしばらくすれば元に戻る。

たが、不老不死になる前に受けた傷は、一生治ることは無い。

「そういえば、すまないくん、しずく型のピアス付けてたよねぇ、それどうしたの?」

「ん?えーっと」

と、すまない先生は草薙剣に触れ、時空を少し切る。その中から小さな箱に入ったピアスを取り出した。

「ここだよ、なんか、壊れたら嫌だったからさ、こん中にずっと入れっぱなし」

「へぇ」

と、風夜はこぼした。そして、ふと思いついた。

✵✵✵✵✵

次の日、教室でワイワイしていると

「すーまなーいくーん♪」

「ん?風夜くん、また窓から・・・」

と、いつものように小言をこぼそうとした。すると、

ちゃらりと耳元で何かが揺れた。

「ん?」

「はい、鏡」

「あの、それ、“八咫鏡”では?」

サラッと風夜が出した三種の神器のひとつを出したことに思わず銀さんはツッコミを入れた。

鏡に映ったすまない先生の耳には、アメシストと赤い宝石、恐らく、ガーネットの飾りが付いている綺麗なピアスが。

「わっ、可愛い!」

「ふふん!すまないくん、いつも無茶するから、そのピアスに色々なエンチャント付けてみたんだ!」

「ありがとう!大切にするね!!」

「・・・使ってくれると有難いんだけど・・・」

思わず風夜はそうこぼした。

ちなみに、これを見た生徒たちが、すまない先生に色々なピアスを送られることにまだ気づいていないすまない先生であった。

空白シリーズ短編集

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