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※なんやかんやでブラック達がすまない先生(不老不死になる前)の生徒だったのを知ってる設定

✵✵✵✵✵✵

──『兄貴!!』

ふと、そう叫ぶ声が聞こえ、ブルーは目を開けた。

そこは、水流の中で、渦に巻き込まれていた。恐らく、滝かなんかに落ちたのだろうか。

何故か、この光景を“昔”見たことがある気がした。

(昔?何言ってんだ?俺、滝とかには行ったことないだろ?)

自分の中に浮かんだ感情に、ブルーは軽く震え、兄を探す。

ぐるぐると上下も左右も分からなくなるほど激しい激流、それでも、ブルーは兄を探した。 やがて、兄の赤い髪を視線の先に見つけた。

『兄貴!!』

ブルーが手を伸ばすも、兄には届かない、そのまま、自分は流され───・・・

✵✵✵✵✵

「ッ!!」

ブルーは思わず飛び起きた。必死で呼吸を整える。背中に嫌な汗が流れる。

(・・・なんだよ、あの夢・・・!・・・俺は、あんな夢・・・知らない・・・!!)

ブルーはバクバクする心臓を抑える。やっと目が暗闇に慣れてきたのか、ここはすまないスクールの地下の住居施設の自分と兄の部屋だと気がついた。すると、隣でバサッと布団が落ちる音が。

「・・・あにき?」

ブルーはか細い声でそうこぼした。やがて、その布団を落とした主・レッドが震えながら、ブルーに目を向けた。

「・・・おとうと?」

ブルーは思わず自分のベッドから飛び出して、レッドに寄り縋った。

そして、夜中なのに、そんなこと気にせず、大声で泣いた。

レッドも震えながら、けれど、しっかりブルーを抱きしめた。

「どうしたんですか!?」

突然泣いている声が聞こえ、思わずすまない先生達は飛び起きた。

✵✵✵✵✵✵

「・・・離れ離れになる夢、ですか?」

そうブラックは零しながら、ココアに口をつけた。ちなみにココアはバナナお手製のココアである。

レッドは俯きながらも頷く、ブルーはグズグズ泣いて、レッドの腕から離れない。

「・・・よく覚えてないんだが、俺と弟が、滝?川?で離れ離れになる夢を見たんだ・・・でも、俺らは離れ離れになったこともないし、滝にも川にも昔から近づかないんだ。」

「なんで近づかねぇの?」

「・・・わかんね、何となく、そっちに行っちゃいけないって感じて・・・」

そうレッドはこぼした。

「・・・もしかしたら、君たちに流れる血が原因かもね?」

「「血?」」

そうレッドとブルーは首を傾げた。それに魔導書くんこと、風夜はココアを飲み、答えた。

「すまないくんが不老不死になる前、生徒がいたって前話したろ?その際、君たちそっくりな双子の子がいたんだ。で、その子達、昔離れ離れになったことがあるらしいんだ。で、君たちはその双子そっくり、だから、もしかしたらその双子の記憶が君たちに僅かに受け継がれているのかもね、先祖が経験したことを子孫に伝わるってのをたまに聞くし・・・」

その言葉に、皆は目を丸くした。

「・・・その双子って、どうなったんだ?ちゃんと、弟と、再会出来たのか?」

そう聞くと、風夜は笑い答えた。

「うん、ちゃんと再会したよ」

その風夜の言葉に、皆ホッとこぼした。

✵✵✵✵✵✵

「・・・俺、正直考えられないなぁ」

ふと、ベッドを整えているレッドの背後でそうブルーがこぼした。

「考えられないって?」

「・・・何年も離れ離れになるってことに。俺、考えられないんだよな。だって、兄貴は今こうやって俺の傍にいてくれて、俺の近くで一緒に居てくれる。これからもずっと傍に居てくれるだろ?・・・だから、離れ離れになるのが、どんなに怖くて、寂しいんだろうって考えられないんだ」

そんなブルーに対し、レッドは隣に招き寄せた。そんなレッドの傍にブルーが寄ると、レッドはブルーを優しく抱き寄せ、答えた。

「そんなん考えなくていい、俺はずっとお前の傍にいる、離れ離れになんてならないし、してたまるか。ずっと一緒だ」

「・・・うんッ・・・!」

ブルーはぎゅうと兄を抱きしめ、レッドも弟を優しく抱きしめた。

「・・・今日こっちのベッドで寝ていい?」

「おう、いいぞ」

「えへへ、やった!」

と、ブルーとレッドはおなじベッドに潜り込み、手を繋いだ。

「おやすみ、兄貴」

「おやすみ、弟」

そうして、2人は眠りに着いた。

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