テラーノベル
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第七話「檻からの脱獄」.
ー注意ーー
前話参照の為割愛させていただきます。
苦手な方は予めご了承ください。
夜中、メンバーたちがそれぞれ持ち場に戻り、見張りが手薄になった隙をつき、rbrは部屋を抜け出した。
utが設置した生体センサーの隙間を縫い、tnが交換した鍵を、以前から密かに準備していた工具で開錠する。
軋む体を叱咤し、彼は静かにドアを開けた。
「…行くぞ。」
体はまだ本調子ではないが、この息苦しさから逃れるためなら、どんな痛みも耐えられた。
暗闇の中、rbrは必死に走った。
基地の廊下を、ひたすらに、外へ、外へと。
彼の心臓は激しく高鳴り、肺は酸素を求めて悲鳴を上げた。
だが、止まるわけにはいかない。
出口の自動ドアをくぐり抜けた瞬間、冷たい夜風がrbrの頬を撫でた。
満月が、広大な夜空に輝いている。
rbrは大きく息を吸い込んだ。
「はぁ…はぁ…っ…!」
それは、5年間コールドスリープで眠っていた間の空白を埋めるかのような、そして、狂気的な愛情から解放された自由を告げる、初めての息吹だった。
rbrの脳裏には、心配で顔を歪めるメンバーたちの姿がよぎった。
彼らを悲しませてしまうことは分かっていた。
だが、このままでは、彼らとの関係は破綻してしまう。
一時的に距離を置くことしか、今のrbrにはできなかった。
夜空の下、rbrは一人、新たな道を歩き出した。
いつか、彼らがrbrを「守るべき存在」としてではなく、「共に歩む仲間」として認めてくれる日が来ることを願いながら。
rbrが基地から逃げ出したことは、すぐにメンバーたちの知るところとなった。
utが開発した生体センサーのアラートがけたたましく鳴り響き、彼の部屋のセンサーも反応が途絶えた。
tnが慌ててrbrの部屋へ駆けつけると、開け放たれたドアと、荒らされた工具箱が目に飛び込んできた。
「rbrが…逃げた..!?」
tnの絶叫が基地中に響き渡る。
その声を聞いた瞬間、メンバー全員の顔から血の気が失せた。
彼らの目に宿っていたのは、心配や愛情だけではなかった。
それは、再び大切なものを失うかもしれないという、底知れない恐怖と狂気だった。
「rbrを捜すぞ!全員で だ!何としてでも見つけ出すんだ!」
grの号令の下、wrwrdのメンバーは狂ったかのように動き出した。
knは、普段の喧騒を忘れ、顔を真っ青にして基地中を走り回る。
「rbr!どこや!rbr!」
shoは、情報網を駆使してrbrの足取りを追った。
「システム、全方位にrbrの生体反応をサーチしろ!どんな些細な情報でもいい!」
zmは、持ち前の隠密能力で周囲の森を隈なく捜索する。
「rbr、お前はどこにいるんや…!返事してくれ…!」
tnは、基地のセキュリティカメラの映像を血眼になって確認し、
utは、rbrのわずかな生体反応を探すために、さらに高性能な追跡システムを構築しようと必死だった。
「くそっ…!なぜだ…!完璧なはずだったのに…!」
shpとciも、これまで培ってきた経験を活かし、情報収集と捜索の指揮を執った。
shp)rbrさん、もしこれを聞いているなら、すぐに連絡をください!ワイたちは、貴方が心配なんです、!
ci)rbr、お願いやから戻ってきてくれ…!
emは、過去の事例や地理情報を分析し、rbrが向かいそうな場所を推測する。
彼らの行動は、もはや組織的な捜索というより、大切なものを奪われた獣の咆哮にも似ていた。
rbrは必死に走った。
基地を飛び出し、夜の森の中をひたすら駆け抜ける。
冷たい夜風が汗ばんだ肌を撫で、肺は焼け付くように痛む。
まだ完全に回復していない体は、すぐに限界を迎えた。
足がもつれ、視界がぐらつく。
何度か転びそうになりながらも、rbrは立ち止まることなく進んだ。
彼らを酷く傷つけることは分かっていた。
だが、あの息苦しさからは どうしても逃れたかったのだ
「みんな、すまん__」
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コメント
16件
最高の展開 続きが楽しみです
続きが楽しみ! ちゃんと寝なよ、、、