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◯?界・牢屋
牢屋の中で話しているおじいさんと、子供。
子供「ねー、なんでおじいさんは、ずっと鎖で縛られながら牢屋にいるの?
悪いことしたの?」
おじいさん「あぁ、その通りだ。
お前の母さんには悪いことをした。
なのに、お前の母さんは私を殺さず生かしてくれた。
だから、ここで罪を償っている。」
子供「ふーん、そっか。
どんな事をしたの?」
おじいさん「始まりは十五年前・・・」
◯十五年前・天界・天宮・庭
コソコソ話す侍女達。
地面に座り照れながら話す麗奈(天界の第二王女)と
奏太(麗奈の許嫁)。
麗奈「奏太、本当に私でいいの?」
奏太「あぁ、俺はお前がいい。
権力より好きな人といたほうが幸せだ。」
と、ニコニコしながら麗奈を見つめる奏太。
◯十年後の天界・運命塔
もめている臣下達。
それを座って聞いている天神王。
臣下①「いけません!第二王女様の許嫁と第一王女様を結婚させるなんて!」
臣下②「だが、天神王が決めた事だ。」
臣下がもめていると天神王が静かにしろと合図をおくる。
臣下が黙ると、天神王が立ち上がった。
天神王「私は美優(第一王女)に何もしてやれなかった。
麗奈には悪いが、諦めてもらうしかない。
婚礼は明日やる。招待状もすでに配った。」
と、悲しい表情で言う。
◯天宮・麗奈の部屋
麗奈に寄り添うみらい。
泣いている麗奈。
みらい「大丈夫ですよぉ。あんな最低最悪な男より、もっといい男を見つけましょう!
麗奈王女様なら絶対にいい人が見つかりますよぉ。」
麗奈「そうよね。あんな人よりいい人を見つけるわ。」
麗奈が勢いよく立ち上がるとみらいが驚いた表情で麗奈を見上げた。
◯天宮・美優(第一王女)の部屋
はしゃいでいる美優。
一緒に喜んでいる雪華(美優の侍女)。
美優「あの子の悲しそうな顔見た?哀れよね~。
私はあの顔を何度見てもあきないけど!ふふふ。」
雪華「おめでとうございます、美優王女様。
婚礼は明日なので準備してきます。
そう言うと雪華は出て行った。
◯天宮・奏太の部屋
お酒を飲んで酔っ払っている奏太。
それをとめている奏太の侍女(美咲)。
美咲「もうお酒を飲むのはおやめください。明日は結婚式です。」
奏太「家族を殺すって言われなきゃ、結婚しなかった。
俺は麗奈と幸せになれたんだ。」
と、奏太が言うと誰かが部屋のドアを叩いた。
奏太が”どうぞ”と言うと美優が入って来た。
美優「悪いけどそこのあなた、席をはずしてくれるかしら?」
と、美優に言われ会釈をして美咲は出て行った。
美咲が出て行くと美優が
美優「さっきの話全部聞こえてたわよ。
あなたの家族が人質にとられてる事、自覚してるのかしら?」
奏太「頼む美優、家族だけは・・・」
奏太が反論しようとすると、だんだんと奏太の意識がぼんやりしてきて
その場で倒れた。
奏太「あれ?なんで・・・」
美優「おやすみ、奏太。」
その一言を最後に奏太は眠りについた。
美優は何か企んでいるかのように麗奈を呼んだ。
◯天宮・麗奈の部屋
怒った表情で麗奈の所へ向かって来るみらい。
みらいを見つめる麗奈。
麗奈「どうしたの?表情が暗いわよ?」
みらい「聞いてくださいよぉ!麗奈王女様を捨てた奏太様が会いに来てですって!
しかも、美優王女様も来るそうですぅ。いったい何を考えてるのよぉ!」
と、みらいに言われ麗奈は少しの間目をつむって考えた。
麗奈「決めた。私行くわ!もしかしたら、気持ちが変わったのかも。」
みらい「ですが・・・分かりました。支度しますね。」
みらいは何か言いたそうに支度した。
◯天宮・?の部屋
ベッドに横たわっている奏太。
奏太の横に横たわって寝ようとする美優。
美優「ごめんなさいね、奏太。
だけど、私を選んでくれなかったあなたが悪いのよ。」
◯天宮・奏太の部屋の前
ウロウロして入るか迷っている麗奈。
呆れた顔で麗奈を見つめるみらい。
みらい「まだ入らないおつもりですか?
これでは朝になってしまいますよぉ!」
麗奈「大丈夫よ!朝になっておばあちゃんになるわけでもないんだし。」
みらい「そうではなくて、足がしびれてきてるんですよぉ!」
そう言ってみらいがかがみこんだ。
二人が外にいた時間は約一時間半。
麗奈「分かったわよ。中に入るから一緒に来て。」
麗奈がみらいに言った。
みらい「はい!分かりました!」