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「貴方は、誰、、、?」
心に直接話すような、全てを見透かすような声で、ゆっくりと彼女は言った
「私は、あなたの、、、」
青い空間に、白いモヤができはじめた
モヤに声を吸い込まれるように、彼女の声も聞こえにくくなった
途端に私は察した
、、、夢から覚めかけている
やめて、やめて
お願い
彼女が何か言っている
彼女が答えを言いかけている
もう少しだけ、もう少しだけ、、、
「、、、ぎさ、渚っ!起きろ!」
「うるせぇぇぇ、、、いいとこだったのにぃ、、、」
「あんったねぇ、、、!起こしてあげたのよ!?このままじゃ遅刻するでしょうがッ!早く起きて支度して!朝ごはん作ってあるから」
「へいへーい」
それでも起きない私の布団を、同い年のルームメイト•瑠衣はひっぺがした
「起きろって言ってるでしょ、もう!」
「だあぁあぁぁっ!起きます、起きますよ!」
いつもの私達2人の日常
そこにはハッキリと、幸せの文字が刻まれていた
2年前までは、きっと感じることができなかったのだろう
『おい渚ァ!テメェいつになったら俺に親孝行すんだよ、あぁ!?』
『い、痛、、、お、お父さ』
『渚、何をメソメソしているの?こんなことでへこたれてるようじゃ、全然成長できないわよ。大体、お父さんとお母さんの期待に応えない貴方が悪いわ。本っ当に、産むんじゃなかったわ、、、それにあなたは、、、』
『、、、お、お母さん、、、なんで、、、』
『テメェ話し聞けや!!!』
血だらけ
アザだらけ
傷だらけ
ホコリだらけ
人として扱われなかった
何が成長だ?
お前らは、何なんだ?
どうして私は報われない?
高校に行かせてもらえない?
どうしてお前らは私を産んだ?
ここまで育んだ?
『、、、』
『何黙ってんだオラァ!!!』
『望み通り貴方たちの前から消えてあげるわ』
『ッッ、、、おい待てや!!!』
そこからは正直覚えていない
スマホと定期券だけを持ってひたすら走った
汚れた私を家にあげてシャワーに入れてくれたり、温かいご飯を用意してくれた人もいた
どの家でも、その温かさに私は涙した
そして、私は、東京に行き着いた
家出した10代を応援する団体に出会い、優しい女の人が相談に乗ってくれた
その女の人が紹介してくれた、同じ境遇の女の子とシェアハウスをすることになった
その女の子が、瑠衣だった
瑠衣も私も、出会ったばかりの頃は心の傷が癒えず、時折泣いていた
まぁ今は吹っ切れたって思ってるし、極力思い出さないようにしているけど。
夢の中の少女を記憶から探そうとすると、あの化け物たちが邪魔をしてくる
本当にあいつらは、どこまでも私を追いかける