テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
藍side
ある暑い夏の練習後の事。 生ぬるい風が
頬を 撫で、 気持ちが 良くないが そんな中
ある1枚 の ポスターに目を奪われる。
“夏祭り 花火大会”
「花火大会…夏祭り…」
夏の暑さを忘れポスターの内容を
口に してみると ふと思う。
「あれ…そう言えば今年…まだ…
夏は大会が立て込んでくるため忙しいが毎年
祐希さんは何かしら夏らしいデートをいつも
提案してくれるが今年はそれがない。
そんな事を思い出すと俺は決心する
「そうや…!今年は俺から夏っぽい デート
祐希さんに 提案してみよ…!」
まずは行動に移す事だと思いスマホを 取り出し祐希さんへLINEしようとした時だった。
「何見てるの?」
後ろから聞こえる聞き慣れた声に
思わず 驚いて声を上げてしまう。
「祐希!? いつの間におったん…?」
そんな俺の様子に祐希さんはクスッと
笑いながら 答える。
「ふふ、何その反応? 」
「別に驚いただけやから?」
俺はそう顔を背けて言うと祐希の手で
顎を掴まれ顔を固定される
「ねぇ、ちゃんとこっち見てよ?藍?」
「う、うん…」
「それでここで何してたの?」
「あ、えっと…」
俺は祐希さんをデートに誘いたいが
口ごもってしまい中々口に出せない。
「ふふ、何してたか教えてよ?ってん?」
気になるのか楽しみそうに俺に話しかける
祐希さんは掲示板に貼られたポスターを見る。
「もしかして、藍…これに行きたいの…?」
「うん…」
俺は自分から提案できなかった事で少し悲しい気持ちになってしまうが祐希が気づいてくれた
ことが嬉しくて微笑む。
「そっか、つまりデートって事でいい?」
「うん、デートでええよ…?」
「ふふ、じゃあこの日の夜は絶対に
予定空けておかないとだね…?」
そう言うと嬉しそうにカレンダーアプリに
祐希は予定を打ち込み始める。
「あ、あのさ祐希…?」
俺はまだ提案したい事があったため
思い切って祐希に話しかける
「ん?なぁに?」
「その花火大会の次の日ってオフやろ…?」
「あぁ、うん。そうだね?」
「やから…次の日は海とか行って…夜は
手持ち花火とかせぇへん…?」
俺がそう提案すると祐希の表情は明るくなる
「ふふ、いいじゃん。そうしようか?」
「え、ええの…?」
俺は思わずそう聞くと祐希は明るく言う
「もちろん、前日の夜からその日の夜まで
いっぱい遊んだり見たりして藍と過ごせるの
は嬉しいからね…?」
「祐希…大好き…!愛してるで…?」
俺は思わずそう祐希に伝えると祐希の目が
俺を愛おしそうに見つめる。
「ふふ、ありがとう…藍…?
俺も大好きだ し 愛してるよ…?」
俺は嬉しくなり祐希に甘えて抱きつく
すると祐希は愛おしそうに頭を撫でてくれる。
「じゃあ二日連続デートの日まで
お互いに練習頑張ろうね…?」
「ん、うん…頑張る…祐希との
デートのために…」
俺がそう言うと祐希は顔を背けながら言う
「藍…今夜藍の部屋行ってもいい…?」
「へ、あ…///ええけど…///
優しくしてや…///?」
「う、うん…なるべく善処するよ… 」
俺たちの夏はこれから始まる。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!