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ベッド脇のサイドボードに、眠れない時に服用している誘眠剤があるのが目に入って、
「……私だから嫌なわけではないのなら、キスぐらいはさせてもらっても、かまわないですよね?」
自らの口に眠剤を咥えると、口づけとともに彼女に与えた。
「……何を、飲ませたんですか?」
吐き出そうとする仕草に、そんなことをしても無駄だと伝える。
薬を飲ませてまで女性を自分のものにしようと思ったことなどは、今まで一度たりともなかった。
やっていることを自分自身でも非道に感じ、耐えがたい罪悪感に苛まれながらも、
ただ、どうしても彼女を落としてしまいたいと、いつになく強く思っていた……。
薬の効果であまり力が入にくくなっている身体を、冷めた目で見下ろした。
「……こんなことをして、私はあなたを訴えることだって……」
この期に及んでも尚そんな言葉を吐いて、私を睨みつける眼差しに苛立ちが募り、さすがに腹が立ってくる。
「……訴える? 一体どんなことで……?」
ふつふつと怒りが込み上げて、
「……君は、何もわかってはいないようですね。私が、誰であるのか……」
自分がいつになく感情的になっていることを悟ると、自らの心の内を落ち着けようとしてわざと相手を煽るような言い方をした。
「今度は、権威を振りかざして、脅すんですか?」
ひるまずに応戦をしてくる彼女に、薄ら笑いさえ浮かびそうになる。
こんな風に自分を攻撃してきたような女性は、かつて一人もいなかった……。
興味がさらに湧いて、薬の効果で気怠そうなその顔へ、
「……そのような意味では、ありません。
……私が言っているのは、女性経験の少なくはないこの私が、君の身体の自由を奪いその気にさせようとしているのに、
そんなことが、いつまで言っていられるのかということです……」
指の先で耳の後ろを撫で下ろし、どれくらい感じるのかを確かめようとした。
肩先がびくりと打ち震えるのを見て、
「……いつまで、耐えられるのでしょうね……君は」
意外に感じやすい体質なことが知れると、耳から首筋へと指を這わせて、
「ほら…もう、声が出そうにもなっているのでは……」
声を漏らすまいと噛みしばった唇を、指の腹でなぞった。
「……私はただ、君へ体感させてあげたいだけですから……」
舌で唇の合わせ目をつと舐めて、
「……快感とはどういうものなのか、その身をもって知るべきです……」
半開きの唇へ舌を潜り込ませた。
口内を舌先で弄りながら、女性など落とすのはたやすいと感じていた……。