テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
暇人A
48
名無しさん
8,274
らむね瓶@フォロバ100%
1,187
3
コメント
1件
第5話読み終わったよ〜! かんたがなつめを守るために距離置いて、遊び人になっちゃうとこ、心がギュッてなった…。なつめの家行ったときのあの空気、リアルに辛かった。 でも最後の「もう一度話したい」って気持ち、まだ繋がってるんだなって思えて切なかった。続き気になる!🔥
なつめと俺は物心が着く前からずっと一緒にいるいわゆる幼馴染と言うやつだ。小学校ではよく一緒に行動しており、何をするも一緒、俺はなつめがいたらいい、なつめだって俺がいたらいい。そう思っていた。だけど、小学五年生の夏休み前のときだ。
「なつめくんとかんたくんって正反対だよね〜」
「ほんとほんと!かんたくんは明るくて話しやすいけど、なつめくんは…ね…?笑」
そう言われるようになった。誰かがそう言い始めたらみんなそう言うようになり、少しもしないうちに俺たちの耳にも入ってくるようになった。内容はどんどんエスカレートしていく。
「なつめくんってー、かんたくんといるときすっごく顔ひきつってるんだってー!」
「そりゃそうでしょ!かんたくんみたいなキラキラな子とじめじめなつめくんじゃ、おかしいって!笑笑」
誰もそうだとは言っていないのに、どんどん広まる。なつめは何も悪くないのに、悪く言われる。それが嫌で、いつも一緒に学校で過ごしていたが、学校では過ごさなくなってしまった。
「か、かんちゃん…」
「んー?」
下校中、いつも話しかけてくれたようなあんな元気な声は聞けなくなってしまった。
「か、かんちゃんはいいの…?」
「…なにが?」
「かんちゃん、悪く言われてる…僕のせいで…」
「なつのせいじゃないだろ!?」
「で、でも…」
「……」
「僕のことは気にしないで…学校では無理に話しかけてくれなくていいから…」
_中学校入学
中学に入学すれば何か変わると思った。見方だって変わるし、新しい友達もできる。そう信じていた。けれど、現実は違い、
「おーいかんたー!お前またなつめと話してたじゃん!笑」
「…それがなんだよ」
「いや、まじで正反対でおかしいって!なつめみたいなやつとつるんでたらいつかかんたもあることないこと言われるぞ?笑」
「…は?」
「いや、だってなつめってジメジメ系じゃん?全然話さねーし、かんたとは大ちg…」
その後の言葉はもう聞こえなかった。いつの間にか走って逃げていた。俺が、なつめと話したい。なつめと一緒にいたい、そう思えば思うほどなつめが嫌なこと言われて、なつめが傷つく。もう、あんな嫌なこと言わせたくないのに。
__
中学最初の夏休みが明けて、もう9月になった。文化祭の時期になったと同時に告白ラッシュになってしまい、文化祭の準備はまともにできない。いっそ、恋人を作ってしまった方が楽なのではとも思えてくる。
「かんたくん!好きです!」
「かんたくーん!私と付き合おー?」
「かーんーたー!ね、文化祭近いし、さ、良かったら付き合わない?」
「かーんたくん!!いいこと教えてあげよっか?」
嫌な言葉を言われながら告白をされる。いつしかめんどくさくなってしまい、文化祭の丁度2週間前に俺は中二の先輩と付き合ってしまった。
「かんたくーん、今日さー、私の家誰もいないんだ〜」
誘われた。案外早く、付き合って3日だった。まあ、そりゃそうなるだろう。告白ラッシュに疲れていた俺は、誰かの告白を断るのに「彼女いるから」と言えるのは結構良く、これからもこの魔法の言葉が使えるのなら、1度や2度、3度だって別にヤってもいい。
「ね、かんたくん初めて?お姉ちゃんが教えてあげる」
どうでもよかった。ただただ、されるがままに流された。
「どー?気持ちよかった?結構上手いって言われるんだけど〜」
そんなの分かるわけない。好きな人とやるから気持ちいんだろ。と思ったが、反論できるわけもなかった。
1度やって気づいたことがあった。暇つぶしに丁度いいということに。それからというもの、特定の相手はつくらず、告白してきた女子とヤる日々。
「かんたぁ」
「かんたく〜ん♡」
「かーんーたー!」
「かんたあ?」
ヤリたい。ただそれだけの欲望に俺の名前を呼んでくる奴らは山ほどいた。告白されたらヤる。そんな生活を続けて、ついに俺は、遊び人と化してしまった。でも、案外良く、なつめに近づかない口実ができた。なつめも俺にあまり学校では干渉してこなくなった。といっても、ほとんど話さなくなってしまったのだ。
__中学三年生、6月
「本格的に受験シーズンに入ろうとしています____」
教師の声が脳裏に響く。そろそろ、こんな生活やめようか。そう思い始めていた時もあった。だが、女子たちの声は止まらない。
「かんた〜!」
「かんたくーん♡♡」
「ねーねー」
ま、いいか。幸い、俺は勉強しなくても点数がとれるような脳だったのだ。
「(高校生まで耐えよう。)」
そう心に誓い、時間が過ぎていった。
___中学三年生11月
LINE 「今日、なつめくんの家でお祝いするらしいんだけど、かんたも来ない?」
何度目か分からないなつめが関係したイベントに誘われる。
LINE「行かない。忙しい。」
何度も何度も断り続けた。こんな俺と会ったらきっと、なつめは嫌がるだろうしな。
LINE「えー??なつめくん来て欲しいって言ってるよー?」
その言葉に一瞬疑った。というか、一瞬期待した。うそだろ、なつめが?俺に?来て欲しいだって?嘘かもしれない。母がついた嘘かもしれない。けれど、それでもなつめに会いたい気持ちは抑えられなかった。
ピンポーン
いつの間にか、なつめの家のインターホンを鳴らしてしまっていた。
インターホン 「はーい」
「あ、かんたです」
インターホン 「あー!かんたくんね!!入って入って!!」
そう歓迎され、恐る恐る扉を開ける。鍋のいい匂いがする。なつめ、鍋好きだもんな…なんて考えてる場合じゃない。俺会ったらなつめはどんな顔をするだろう。
ガチャ
扉を開けると、一番最初になつめと目が合った。
「ぁ」
「なつめくーん!久しぶり〜!元気にしてた〜??」
「あら、そうじゃない!すっごく久しぶりよね〜」
「あ、えと、はい」
「そんな堅苦しくなくていいのよ!!」
「いや、はは」
それどころじゃなかった。本当に、なつめの表情は引きっていたのだ。
「ぁ、なつめ…」
「母さん、俺腹いっぱいになったから部屋戻るね」
「え〜!!今、かんたくん来たのよ?もうちょっと居てもいいじゃない」
「いや、眠たくて」
「え〜」
そう言って、部屋に戻ってしまった。きっと、こんな俺のことが嫌いなんだろうな。喋る機会だって0に等しいくらいになってしまったし、なつめもきっと俺なんかと話したくない。それでも、諦めたくない。
「そうなのよ〜それでねぇ」
「おばさん…!」
「あら、なあに〜?」
「なつめって…」
___高校の入学式
東宮山高等学校に受験し、受かることができ、入学式を迎えた。
「(なつめは頭いいって知ってたけど、まさかの東宮山とは…)」
まあまあ勉強できた俺もなつめが志望してるところとなると難しかった。でも、高校で一緒になれなかったらきっと接点はなくなる。なら、同じところに入学すればいい。そう思ったのだ。
「おばさん…!!なつめって、どこの高校志望してるの!?」
「あら、かんたくん知らなかったの?」
「てっきり知ってるのかと…ねえ?」
「ええええ。…東宮山よ…」
「そうなんですか…」
「何とは言わないけど、頑張ってね。応援してるわ。」
「そうね。全力出して頑張りなさい!!すっごく応援してるわ!!」
「あ、ありがと…?」
きっと母さんたちには気づかれてる…でも、別にいい。関係ない。俺は、もう一度なつめと話したいんだ。
入学式、なつめの姿は一向に見当たらない。それでも、少しの期待を胸に探し続けてしまう。