ご飯を口に運んでいく、周りを見ていると小さな時計を見つけ今朝の2時24分だと知った
使用人は寝ているだろう。なら、今はまだ安心だ
「あっそうそう星月…いや夜乃君」
「なんで、呼び方変えたの…まぁそっちの方が良いけど…」
「いやーね、苗字で呼ばれたくないかなって思ってさ」
図星な僕に神楽さんはクスッとまた笑った
「まぁね…知ってたし」
何か小声で言っている、あと少しという所で聞こえない。
「…?」
神楽さんはそのままどこかに行ってしまった。少し薄暗くて不気味だ。
机を見ると神楽さんは色々訳ありなんだなと悟った。大量の薬と手紙
札束に錆び付いたカッターとやけに赤いカッターが置いてあった。札束は見慣れているから
あまり驚かなかった。前誘拐された時に身代金10億要求された事を思い出し気分が悪くなった
「あっ…」
神楽さんが帰ってきた、床を歩く音がする
「何してたんですか…え」
ドアから顔を出したのは、紫髪のイカれた奴だった
「な、なんで…」
「あっ僕の夜乃くんじゃん♡見つけたぁ♡帰ろー?」
全身に鳥肌が立った。もう会わないと思っていたのに。
「また、あの頃に戻ろ?」
この貼り付けた笑顔が大嫌いだ。こいつとは約3年半年誘拐されていた。
「やだ、やだ、殴らないで」
イカレ野郎はため息を付いて僕の耳にそっと小声で言った
「また、勉強して殴られて蹴られて無視されて壊される生活に戻りたいの?」
声が出ない。息が吐けない、吸えない、体が勝手に震えている
「ぁ…」
絶対にあの頃には戻りたくない。本家にだけは帰りたくない
僕の名前は「星月 夜乃」星月財閥の次男だ。
僕には母と父と兄がいたんだ。兄は皆から期待されて、そんな兄が僕は大好きだった
僕と兄は誰が見ても仲良しな兄弟だった、喧嘩はしないし毎日笑いあってた
母も父も兄も僕も全員絵に描いたような家族だった。
「兄様、兄様は星月を継ぐのですが?」
僕は聞いてしまった、その瞬間兄は頭を抱えて奇声を発した。意味がわからず黙然としていると
「あぁごめんな、俺継ぎたくないんだよ。皆から期待されるけど俺には重いからさ」
兄は期待という鎖で本当に苦しかったんだろう。でも、父と母は継がないことに激怒した
「親不孝」「継げ」「誰がここまで…」とか兄はその後勉強している時によく使うペンで両耳を
刺し亡くなっていた…らしい。そこから絵に描いた家族の額縁は壊れて行ったんだ。
父はアルコールに溺れて、母は僕に泣きついて兄の代わりを…してくれとずっと言っている
勉強の毎日、父から殴られ、母には泣きつかれて。
本家に帰るのが嫌になり、分家の家の方で暮らしていた。
普通の学校行って笑えるようになったのに、家に帰ると信頼していた使用人に売られ
紫髪の「彰仁」という男に誘拐された。
彰仁は孤独な奴だと知った、よく女の人の変な声が聞こえてくる。
僕は彰仁に殴られたり、蹴られたりされた。でも彰仁はすぐに手当してくれた
彰仁突然女人に向かって飽きたと言い、女の人を追い出し僕をベッドに押し倒した
それが初めて、体格差かありすぎて何も出来ずに襲われてしまった。
気持ち悪かったけれどその頃は彰仁しか頼れる奴がいなかったから従うしかなかった。
首に付く赤い印に噛み跡。無駄に綺麗な彰仁の寝ている横顔
頭が真っ白だったそれでも、何してもいいから家には帰りたくなかった。
「彰仁、キスして」
僕は彰仁に依存して行った
コメント
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ふwwwwwwwwwあーねwwwwwwwフゥーン?wwwwwwwwwwwwおっ不zwwwwwwwwwwwwwwwwwwwデュフスwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwスウスウ