テラーノベル
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どれくらい歩いただろうか。
結局食堂には行かず、部屋に戻る気も起きなかったため、
どこに行くでもなく彷徨っていた。
出来れば誰にも会いたくなかったが、
なんせ大規模な軍だ。
何人ともすれ違う。
運の悪いことに
zさんとすれ違ってしまった。
c「あ………」
z「あ?お前…使えへん新人やん」
c「あ、えっと……こ、こんにちは」
ぎこちなく礼をする。
z「お前、結局どこの配属になったんや?」
c「情報部隊です」
z「…そうか、大先生のとこか…」
沈黙。
気まずいからもう行きたいんだけど…
z「大先生、戦いは全然やけど情報分野は軍のトップやからな」
「足手まといにはならへんようにな」
「お前も情報しか向いてへんと思うで」
「じゃあな」
c「………」
“情報しか向いてへんと思うで”
分かっていた。
でも言われたくなかった。
受け入れたくなかった。
俺は
戦う姿に憧れてここを目指したのに。
パソコンは好きだけど、
せっかくここまで来たのに。
薄暗くて人目につかないところで
せこせこパソコンをいじりたかった訳じゃない。
って
兄さんに失礼やな。