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前回の戦いで装備がボロボロだった俺は、武器屋に寄ってみることにした。
幸いな事に前回の戦いでお金は31000ペアも貯まっていた。因みにまたお金を盗まれることがないように一緒に寝るようにすることに決めた。
ギルドを出た俺はまともにこの街を周ったことがないことに気づき装備を買うついでに観光をしてみることにした。
「こう見るとめちゃくちゃ広いんだよな…」
「ママ、あの人ボロボロだし、建物見てキョロキョロしてる!」
「見ちゃダメよ!…相当田舎の方から来たのか大きい建物が珍しいのね…」
とかなり心にくるこそこそ話を耳に挟みつつ歩いているうちにひとつの建物が目に入り、導かれるまま入ってしまう。
┈┈魔法屋だ。
「ガチャリッ…」
「へい!いらっしゃいな!…って兄ちゃん随分酷くやられたなぁ。見てて痛々しいぜ。」
結構とんがり帽を被ったムチムチ魔道系お姉さんを期待していたのだが、現実は髭がたくさん生えて汗臭い眼帯をしたとても小さいドワーフでなんか少し変な気分になった。
「あっ…。頼みたいことがあるんだがいいか?」
「魔法のことならなんでもドンと来いや!」
熱意はすごく伝わってきて頼りがいがあるが、熱意がありすぎて本当に魔法屋なのかを疑いたくなってしまうくらいだ。
「…実はこの街に来たばっかりで魔法をまだ覚えたことがないんだ。こんな俺でも使える魔法ってあるのか?」
ドワーフのおっちゃんがこちらを見てくる。
「ジィー…。」
な、なに?まさかおじさんってソッチ系の方//?と邪な妄想をしていると、
「あんたもしかして魔力ないだろ…。おかしいな、普通の人間だったら魔力は1以上あって当たり前だぜぇ?ギルドカードを見せてみぃ。」
確かに心当たりが…(3話参照)
不安を感じつつもギルドカードをおっちゃんに見せると、
「ま、こんな広い世界じゃ、こんなこともあるだろうぜ。気を落となさんなよ。でもな…ひとついいこと教えてやる!お前さん一応魔法適正はあるみたいじゃな。ならとっておきじゃ!本当だったら非売品なんだが面白いもんを見せて貰ったからな。」
とおっちゃんが言うと奥から伝説の魔法書…とかではなく、一見普通のペンダントを持ってきた。
「これはな凄いんだぜ?なんと着用者の魔力を増やすことが出来る優れ物なんじゃ。これをお前にやろう。」
おっちゃんからペンダントを受け取る。
「いいんですか?!こんな貴重な代物…、これを買えるほどお金持ってないですよ。」
「いいんじゃよ。どうせわしは使わないしこれからもお前さんよりも相応しい持ち主は現れんじゃろうからな。」
「じゃがな…、?」
…なにか嫌な予感がする。
「このペンダントはつけた着用者は最後ろくな死に方をしないと言われとるくらい運が悪くなる魔のペンダントなんじゃ。」
……うん!多分元から運がないから変わらない気がする!
「折角、魔法を使えそうなのに機会を手放す訳にはいかないですよ!ありがたく、貰っておきます!」
「あぁ、それと。魔法について教えてくれませんか…?」
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話を聞いて分かった。どうやら、この世界の魔法は6つの属性に別れていて順番に火、水、風、地、重力、光があるらしい。本当は7つらしいのだが、闇魔法は禁断魔法として使用を禁止されてから6つになったらしい。そして魔法の使い方だが、全身の意識を掌に集中し(いわゆる魔法回路というやつ)頭の中で使いたい魔法をイメージしてその魔法に沿った詠唱をするらしいが、これが癖があってコツがいるらしい。次に魔法の覚え方だが、魔法書(グリモア)なるものを読んで頭に入れる方法と、他人から魔法を授かる方法と別れているらしい。後者はあまり縁が無さそうだ。(泣) それはそうとして魔法屋はグリモアが売っていて、それを買い魔法を覚えるところのようだ。杖もあるようだが魔法の威力を上げるだけで元の魔力は上がらないらしいが、剣を使う俺には関係の無い話だ。聞いた話はそんなところだ。そして私は、”フレイムアロー”のグリモアを買うことにした。(-10000ペア)
「おっちゃん、色々ありがとう!またお世話になるかもしれないけどその時はよろしく!」
「おう!また来いよ、待ってるぜぃ!」
別れを済ませた俺は改めて武器屋に向かうのであった。