晴明は静かに頷きながら続けた。
晴明: 「藤原家の歴史を調べ、蠱毒が何故あなたを狙うのか、解明する必要があります。藤原家に伝わる古文書や記録を調べる必要があります。」
彰子は少し考えた後、決心したように言った。
彰子: 「分かりました。家に帰り、すぐに古文書を探してみます。何か手がかりが見つかれば、すぐにお知らせします。」
晴明は微笑み、彼女を励ました。
晴明: 「大丈夫です、藤原様。私は必ず守ります。恐れずに、真実に向き合いましょう。」
その日の午後、彰子は屋敷に戻り、家の蔵に眠る古い書物や記録を探し始めた。彼女は夜遅くまで探し続け、ついに一冊の古びた巻物を見つけた。それは藤原家に代々伝わる秘伝の巻物で、厳重に封印されていた。
巻物を開くと、奇妙な呪文と共に、藤原家の祖先がかつて封印したという「蠱毒の鬼」についての記述があった。彰子はその内容を読み進めるうちに、恐ろしい真実に気づいた。
ー蠱毒の鬼は、我が家の祖先、すなわち中臣鎌足が蘇我氏を打ち負かすための力を求めて召喚し、制御できなくなった悪霊であり、蠱毒は代々、自らを苦しめた中臣家、のちの藤原家に憑依しようとする。そして、その封印は何者かによって徐々に弱まっていくー
彰子はこの恐ろしい事実を抱え、急いで晴明の元へ戻った。
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