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後日談
tg視点
あの日から、季節がゆっくり進んでいく。
数字の浮かぶ世界で、俺はようやく、本当の「好き」に触れた。
at ちぐ、こっち
声をかけてくれる、その声音が優しくて、
手を差し伸べてくれるその手が、温かくて。
俺は今、あっとくんの隣にいる。
――それだけで、何度でも泣けるくらい、うれしい。
今日はふたりで出かける予定だったけど、
あっとくんが「連れて行きたい場所がある」って、突然言い出した。
at 着いた
そこは、静かな丘の上。
少し歩き疲れるくらい登った先にあったのは、街を見下ろすベンチだった。
at …俺さ、ここ、ずっと一人で来てた
tg …うん
at 落ち込んだとき、誰にも言えない気持ちがあるとき……数字が、0のままのとき
横顔を見つめた。
あっとくんの表情は、今にも消えそうなほど繊細で、でも美しかった。
at でも――今、隣にちぐがいる
at 俺の数字が“0”から増えてるの、ちゃんと自分でも見た
at 数字なんか、信じたくないって思ってたのに……
at ちぐの『好き』が、俺を変えた
あっとくんの頭の上には、「247」
ゆっくりと伸ばされた手が、俺の頬に触れる。
at ねぇ、ちぐ……俺、こんな自分でも、ちぐの隣にいていいの?
胸の奥が、ぐしゃぐしゃになる。
涙がこぼれるのが早くて、言葉が追いつかない。
tg …い、いなきゃやだ、あっとくんが……俺の隣にいないなんて、無理…
必死に絞り出したその言葉で、ようやく伝えられた気がした。
ずっと見てきた数字じゃなくて、
この胸の奥の想いこそが、本当の答えなんだって。
あっとくんが、静かに俺を抱きしめてくれた。
強く、でも優しく。
at ……じゃあ、これからも、よろしく。俺の“好き”は、まだまだ増えてくから
その瞬間、俺のスマホの画面に表示された数字は、
「999」
最大値なんて、きっとない。
だって――
俺の“好き”は、まだまだ止まらないから。
空に浮かぶ数字なんかより、
もっと確かで、もっと深くて、もっとあったかいものを、
俺は知ったんだ。
この先も、ずっと隣にいてくれると信じてる。
あっとくんが、俺の手を離さない限り。
tg ……あっとくん、大好きだよ
完結ですっ.ᐟ.ᐟ.ᐟ所々おかしい所がありますが、ここまで読んでくださりありがとうございました🙏
書いて欲しいベアやトリオなどはコメント欄にお願いします🫶💕︎︎
コメント
7件
最後あっと君があっとくん大好きになってます
完結お疲れ様~!!!!🍵 attg結ばれて良かった…!!私ニッコリ( *´꒳`*) てか投稿頻度凄!!2つ完結してるじゃん!まじで尊敬……😽︎💞
番外編ほしいです!!!!!!