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部長と私の秘め事

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部長と私の秘め事

435 - 第435話 涼さんはいいんですか? ☆

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2025年03月05日

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確かに私は流されてた。


初めての経験に呑まれている間に、優しくされて気持ち良くしてくれて、頭がホワホワして、多分さっきのままだったら「このまま最後までしてもいいかも」って思っていただろう。


(……何やってるんだろ、私)


私は体育座りをして胸元を隠し、秘部が見えないように片手でガードする。


というか、涼さんはズボンと下着を穿いているのに、私はマッパだ。せめて葉っぱ三枚ぐらいの慈悲がほしい。


その時、涼さんは私を見てニヤッと笑い、腕を引いた。


「おいで」


「えっ?」


彼はベッドのヘッドボードにもたれかかると、その間に私を座らせ、後ろから包み込むように抱き締めてきた。


まさかのバックハグに私は目を見開き、固まった。


ちょっと……、待って?


お尻にアレが当たってるし、涼さんの手は私のお腹に回ってるし、セクシーアクシデントを回避したと思ったのに、またセクシー?


固まっていると、涼さんは片手で乳房を包み込んできた。


「ぁっ……」


思わず小さな悲鳴を漏らして俯くと、涼さんは私のうなじに唇を当てて尋ねた。


「こういう体勢になったら、顔が見えないから少しは安心できる?」


「ち……っ、違う意味で緊張します!」


私はゾクゾクッと身を震わせ、首を竦めて弱音を吐く。


背面って、無防備な所だ。


自分では見えないし、体の硬い人だと背中に手すら届かない。


朱里とお風呂に入ると、彼女はいつも『背中に出来物ができてないか、見てくれる?』と言っていた。


それぐらい、自分の体なのに分からない部分だ。


だから背中から包み込まれるように抱き締められると、自分の体を涼さんに任せた気持ちになる。


私よりずっと大きい体に身を任せると、安心してすべてを委ねてしまいそうだ。


「落ち着いて。体の力を抜いてもたれかかってみて」


耳元で涼さんに囁かれ、それだけで降参してしまいたくなる。


とろけそうな気持ちと羞恥、理性と本能との間で揺れていると、涼さんが私の頭を撫でてきた。


「恵ちゃんの考えている事は大体分かるよ。今まで『強くいなきゃ』って思い続けてきたから、男に身を任せるってなかなかできないよね」


涼さんが気持ちを察してくれ、痒い所に手が届く彼の洞察力に感謝する。


「ゆっくりでいいよ。今日、いきなり恋人になれなくてもいい。俺の事は『大体信頼できる男』と思ってくれてるだろうけど、そもそもトラウマを持っている人が会ったばかりの人を心から受け入れ、信頼するなんて土台無理な話なんだ」


譲歩してくれた涼さんに、大人の余裕を感じる。


(私、フォローされてばかりだな)


情けなく思うも、涼さんを前にしたら自分が何もかも〝足りない〟と思い知らされる。


心の余裕がないし、恋愛経験値も少ない。


(……二十六歳で処女って知って、どう思ったかな)


「私、処女です」と自己申告した訳じゃないけど、涼さんなら今までの流れで悟っているだろう。


けど、涼さんはその件について何もコメントしていないし、気にしている素振りも見せない。


彼と話していると、気になる事があっても、余計な事は口に出さないのが大人の流儀だと教えられている気がする。


「……ありがとうございます……」


そんな会話をしている間も、涼さんは私のうなじや肩にチュッチュッとキスをし、優しく胸を揉んでいる。


何となく、このままイチャイチャして寝る流れになりそうだけれど、涼さんのアレをお尻に感じている以上、どうしても気になってしまう。


なので、聞いてみた。


「……あの、涼さんはいいんですか?」


「ん?」


また彼の声が耳元で聞こえ、私はピクッと肩を跳ねさせる。


「……か、下半身の大事な部分がお目覚めしてるじゃないですか。……出したほうが楽になるなら、私の体の好きな所を使って出し……ふぎゃっ!」


言いたかった事を口にしていた途中、涼さんにガブリと耳を囓られ、そのまま押し倒されて耳孔に舌をねじ込まれる。


「っひああぁああっ! 駄目っ、駄目っ、それっ、んんんンんんんぅんんっ!」

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