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監禁ゲームⅡ

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監禁ゲームⅡ

3 - 第13話 不可能

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2022年05月25日

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ヴーヴー

<未読・新着メール一件>

ポチッ

[天使ARIA・公式]

井上健太郎を殺害せよ。これは命令である。

《返信》

分かりまし|


ポチポチ





意識はあるが、体を起こすのが面倒臭い。あと少しだけ…と心の中でボヤいていると、甲高い叫び声が外から響き渡る。

「な……何?!」

私は勢いよく扉を開き、声の根源まで走る。


いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッッッ!!!

部屋近くには異臭が漂い、赤い水溜まりがある。

「め、芽依さん!」

部屋の前で尻もちを着く琴葉と隣で立ち尽くす心さんがすぐ見えた。部屋の前に立ち止まり肩で息をする。顔を上げると信じられぬ光景が広がっていた。

首がベットに括り付けられ両手両足をベットの脚部分に固く結ばれ首元がバッスリ斬られていた。頸動脈をぱっくりやられたのかベッド側の壁に血飛沫が広がっていた。赤く染った壁はペンキの塗られた壁のようにも見とれる。

私の後ろから足音がする。

「芽依さん!!」

「翔太くん」

「一体何があっ…ってえぇ?!!な……何が…」

私は首を横に振り、遺体に近付く。

「ちょっ…アンタ!何してるのよ!」

私は冷静に振り向いた。

「何って、今から犯人を突き止めて証明する証拠を見つけるんじゃない。」

「わ、私は手伝わないわよ!そんな怖い事…というか、平気なの?!」

私は遺体に向き合い、黙祷する。

(前にもこんな事したような……。)

死亡推定時刻は、昨日みんなが部屋に戻った18時~深夜0時までの間。という事はこの6時間の間に彼は殺されたという事。でも、こんな筋肉質な大柄の男性を殺すなんて…出来るかな……?

手足首は紫色に変色し手や足は白い。指先も変色しきっている。首は力強く千切られ、血は固まっているのか赤黒い。

でも血溜まりは赤かった。つまりついさっき血が溜まったって事か。

さらに血が溜まっていた場所は琴葉の目の前…部屋の前に血が溜まっていた。

犯人は琴葉…と見せ掛けた犯行なのだろうか?

それにしたって生き残っているのはか弱い子供と小柄な女性。どちらにしても大柄の男を殺す事など出来るのだろうか?

見せかけにしたとしても…これはこれで奇妙だ。

「ねえ」

琴葉が私の肩を力強く掴む。

「な、なに?」

「私…犯人じゃないよ。」

震えている。涙目で私を見つめている目は自分が犯人ではないと、物語るような目をしていた。

「なんで私に言うの?」

「だって…」

彼女は黙っていたが何かを伝えたいという顔はしていた。

ザザザ…

『オ゛……オ゛ジ…らせが…ザザザあり゛……マ゛スゥゥ』

みんな肩を震わせて驚く。

『井上゛健太゛郎ノ遺体ィ゛…かラ゛離れて下゛ざあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ……ザザザザザザ』


ピンポン パンポーン

「…は?」



続く

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