この作品はいかがでしたか?
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stxxx . nmmn . 天使もの注意
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あれから十年は時が過ぎている
桃くんはあの約束を覚えていなくても
僕は会いに行かなければいけない
そういう約束だ
なのに怖くて下の方に降りれない
僕の羽は特定の相手がいない状態は
信じられないほどに真っ白になる
今、僕の羽が真っ白ってことは
特定の相手がいない
僕はこのまま、一生空っぽでいい
けど彼は『 また、来世でな 』そう言った
だから僕は、会いに行かなきゃダメなのに
僕の足は動かないし、
飛ぼうとしても羽が動かない
こんな状態を見られたら、笑われる
赤「 …どうする?黄くん 」
黄「 僕らだけじゃ会いには行けないから… 」
「 これは待機するか、背中を押すかのどっちかしかないと思う 」
赤「 …背中、押すかぁ… 」
黄「 早く、会いたいですもんね 」
赤「 …うん、笑 」
俺らは青ちゃんの部屋へ、二人で突撃した
青ちゃんは驚いた顔もしたけど
大きな羽を持つ天使しか出来ないけど
羽を動かした風で
俺らを部屋から追い出そうとした
けど黄くんが大きな羽で俺のことも庇って
なんとか部屋に留まることに成功
そして俺は、いつもよりも少し大きい声で
青ちゃんに向かって、こう言った
赤「 青ちゃん、っ! 」
「 桃くんに会いに行こうよ! 」
黄「 そうですよ 」
「 それが桃くんとの約束…ですよね 」
俺が口を開くと、黄くんも乗っかってきて
しっかりと言ってくれた
青「 …僕なんかが行っても、あの子が幸せになれる未来は無い…! 」
「 僕は、赤くんや黄くん程に優秀な天使や悪魔じゃない゙!! 」
青ちゃんは、怒鳴った
今までに見た事ないような怒った顔で
俺らのことを怒鳴ったんだ
青「 二人に、僕の何がわかるの…?! 」
「 僕は、これまでに三人もの子供を見殺しにしてきたっ゙!! 」
「 本当なら、僕に居場所なんて無いんだ 」
[ 自暴自棄 ]そんな言葉を下界で聞いた
意味は[ 自分の身を粗末に扱ったりすること ]
青ちゃんは、まさしく自暴自棄だ
部屋の床のそこらじゅうに
真っ白の羽が落ちている
けど部屋は真っ暗だ
今はドアを開けて光が差し込んでいるから
いいけど閉めてしまったらきっと、
見えるのは青ちゃんの真っ白の羽だけ
神秘的だろうな
青「 …僕は、所詮… 」
「 魔王様の言う通り、出来損ないで…桃くんみたいな神聖な魂と一緒にいたらダメなんだよ… 」
黄「 桃くん、下に行く時に、こう言ってました 」
「『 青はもしかしたら俺に会うの嫌がるかもしれないけど、そんときは黄と赤で背中押してやって。俺は記憶が無くなっても ” 青も含めた ” お前らのこと待ってるから 』って 」
俺は泣きそうになった
桃くんは冷たいように見えて、
どこまでも優しく勇敢だ
そんな桃くん達を
誰よりも愛してる青ちゃんは
泣かないはずがなくて
青「 …っ、どうして、ッ゙… 」
俯いたまま、泣いていた
黄「 桃くん達は、待ってます 」
「 …それに、あの子たちは誰であっても救うことができない魂なんです 」
「 魔王様はあえて、教えていないんでしょうけど 」
そう、あの子たちは誰も救うことが出来ないくらいに神聖すぎる魂で、きっと一生消滅しないし、できない魂だ
青ちゃんが出来損ないなんじゃない
青ちゃんは、誰よりも人を知ろうとしたし、
この天界の誰よりも人を愛してる
魔王様は、本当に意地悪だ
大天使様は青ちゃんのことをずっと
『 哀れで可哀想な子 』と言っていた
いつになっても魔王様に精神を支配されている
本当なら青ちゃん一人でも
この世界を収めることが出来る器なのに
自分のことを信じてないから
そんな考えに至らない
大天使様は『 もう時期譲る頃 』と言ってた
それを魔王様は良しとしていないから
このような仕打ちをなさるんだろうな
だから俺は、魔王様が嫌いだ
黄「 …青ちゃん、…一緒に行きましょう 」
青ちゃんは、黄ちゃんの差し伸べた手を
取ろうと手を伸ばしてる
その時、俺の脳内には二人の図が浮かんだ
その二人は、きっと青ちゃんが
誰よりも愛してきた人間だ
桃ちゃんと同じモノを感じる
青「 …桃、くんは…僕なんかが行っても…嬉しくないんじゃないかな、笑 」
黄「 そんなわけないでしょう 」
「 青ちゃんは桃くんを愛してますし、桃くんは青ちゃんを愛して、傍にいたいって言ってました 」
赤「 桃ちゃんが、なんで青ちゃんを選んだか知ってる? 」
青「 …知ら、ない… 」
赤「『 逃げよう 』って誘ったから 」
青「 っ、… 」
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青『 ねぇ、僕と一緒に逃げよう 』
『 この世界にうんざりしてるんでしょ 』
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そう、あの時誘ったから
桃くんは直感的に『 青が俺の天使だ 』
ってなったって桃ちゃんは言ってた
天使や悪魔、特に上位の種族は
人の真っ黒な心に気づきやすい
だから青ちゃんは、桃くんに気づいた
きっと最初は興味本位で近づいたんだろうけど
最終的には、生まれ変わりって気づいた
だから興味本位とかじゃなく
本気で、桃ちゃんを愛した
桃ちゃんはその心に気づいたから
いま、この決断をしたんだ
赤「『 逃げよう 』なんて簡単に誘っといて、最終的には桃ちゃんの気持ちを踏みにじるの? 」
「 もしそうだとしたら、俺は青ちゃんの味方にはなれない 」
黄「 同意見ですね 」
青「 …僕、は…桃…くんの、… 」
俺は、きっと目の前が真っ暗になってる
青ちゃんの目の前に行って手を掴んだ
その青ちゃんの手は、冷たかった
普通、天使の手は暖かくて、
少しふっくらとしてる。
けど冷たくて、細くて、
とても天使とは思えないような手だった
そのくらい、何かに焦ってる
赤「 だいじょうぶ 」
「 今の桃ちゃんは、青ちゃんを覚えてないかもしれないけど、心の底で必ず覚えてる 」
「『 一度あったことは忘れないもの。思い出せないだけで 』って誰かが言ってた 」
青「 …僕、行くよ 」
「 桃くんに会いに行って、今度こそは報われるくらいの幸福を…授けたい 」
黄「 …行きましょっ!!笑 」
赤「 ほら!早く!!笑 」
俺らは、青ちゃんの手を思いっきり引いた
俺らの羽と一緒に、
青ちゃんの大きく真っ白な羽も動き出す
その光景は本当の天使だった
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一応、次の話で完結になります
次の話は7/30の午後以降に
投稿したいと考えております
というか、最終話はちゃんと完成しているので
忘れなければ午後以降にちゃんと投稿します
時間を空けて投稿するのは、なんとなくです。
これといった理由は特にないので
深く考えないでくださいね👍🏻
ではでは、おつです‼️
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コメント
1件
桃くんの言葉でめちゃくちゃ泣きました😭✨️ 青くんが勇気を出せて良かった、、 2人とも報われて欲しいです!✨️ 最終回待ってます!