※この作品はフィクションであり、この作品に出てくるような事実はありません。
※この作品と御本人様達は一切関係ありません。
※年齢操作があります。苦手な方はこの作品を読むことを、おすすめしません。
※検索避けのため伏せ字を使用しています。ご理解よろしくおねがいします。
tn視点
俺がgrさんと初めて会ったのは、
俺が中2くらいのとき 。
grさんは高1くらいだったと思う。
家にはろくにおらず、
毎日毎日どっかほっつき歩いて、
男と帰ってきて、
行為して、
朝にはもういない。
どっかからの 金かは知らんが、
毎朝置いていかれる金だけで暮らしていた。
死なれるのはめんどくさかったらしい。
母親からの『愛』なんざ、
微塵も感じたことがなかった。
兄弟もいないし、
学校にも行ってなかったから
人との関わり方なんか忘れかけた頃、
警察が家に来た。
どうやら、近所の人が通報したらしい。
部屋の汚れ具合と、
俺の健康的な問題で、
俺は保護された。
あの家は、
水道もガスも止まってたから、
いつぶりか分からないぐらいの風呂に入り、
体を綺麗にしてもらった。
保護生活がおちつき
病院で検査を受けた。
しばらくして、
児相の生活にも慣れてきたくらいのときに、
俺の身柄は研究所へと引き渡された。
その研究所には俺のような子ども、
小学生〜高校生くらいまでの子が
十数名で暮らしていた。
寝室は女子と男子で別れてるだけで、
ほぼ1日を共にする。
午前はみんなで検査をして
午後は勉強と運動。
そんな児相兼病院みたいな
研究所にgrさんはいた。
grさんは十数名の内の
3人しかいない高校生の1人で
一番『地位』と『年齢』が高かった。
賢く、面倒見が良く、
なにより『所長の息子』という立場が
あったのにも関わらず、
平等にみんなをかわいがってくれる
お兄ちゃんみたいなgrさんが憧れだった。
そんなgrさんと仲の良かった高校生の
たけしとはな。
2人ともgrさんに劣らないレベルで賢く、
たけしは強くて、
はなは可愛かった。
みんな高校生3人のことが大好きだった。
そしてgrさんが俺と仲良くしてくれるおかげで
俺はその3人の輪に入れた。
年は違えども、
血はつながっていなくとも、
友達のような、
家族のような存在だった。
幸せだった。
幸せだったのに,,,。
あの日、俺は、
なぜか夜中に目が覚めてしまい寝れなくなった。
隣のgrさんを起こそうか迷い、
grさんのいるはずの方に目を向けると、
そこにgrさんはいなかった。
そんなことは初めてだったので、
俺はベットから起き上がって
施設内を探した。
gr 「〜〜〜〜〜。」
ふと、grさんの声が聞こえた。
所長室からだった。
俺は所長室に耳を傾ける。
所長 「それはなんとか阻止しないといけないな。
ありがとう、教えてくれて。
お前は自慢の息子だよ。
そうだ、お前は父さんの指示に従うだけでいいんだ。
何も考えるな。」
gr 「はい、父さん。」
所長 「おやすみ。」
gr 「おやすみなさい。」
″ ガチャ ″
あ、やば。
気付いたときには遅かった。
tn 「あ、」
gr 「,,,tn。」
tn 「あッ、あのッ、これは違くてッ,,,」
gr 「どこから聞いてた。」
tn 「ぁ,,,」
所長とgrさんの冷たい視線が体を突き刺す。
tn 「つ、ついさっき,,,!
ほんとに、30秒くらい前からしか聞いてなかった,,,からッ、! 」″ ウルッ ″
これを信じてくれなかったら、
俺からgrさんが離れてしまう。
やっと、1人じゃなくなったのに。
そう考えると涙が出そうだった。
gr 「,,,」
tn 「ッ,,,」
gr ″ ギュッ ″
「ごめんな。
寝てるときに俺が隣りにいなくて探しに来たんだろ?
驚かしてごめん。」
tn 「grさん,,, 」
gr 「tnは『何も聞いてない』よな?」
tn 「うん。聞いてない、から。
俺のそばにずっとおって,,,??」
gr 「もちろんだ。
『ずっと』一緒だ。」
そう言い、俺の頭を撫でてくれた。
所長 「大丈夫か、gr。」
gr 「大丈夫です。」
所長 「そうか。じゃあ、後は頼んだ。」
そして所長は部屋に戻っていった。
そこからは安心したのか、
眠気が襲ってきてgrさんと寝室に戻った。
あれからgrさんと所長が話していたことは
あまり、考えないようにした。
わかってしまったらgrさんが
『遠くに行ってしまいそう』で。
でも、そんな心配も
わかってしまう日が来た。
そして俺はgrさんに
『呪い』をかけてしまった。
gr視点
一体、いつになったら
この地獄は終わるのだろうか。
いや、きっと
私が死ぬまで続くのだろう。
だって、
『友を裏切った罪』で
この地獄を味わっているのだから。
その『罪』は俺が高校生の時、
偶然聞いてしまった会話から始まった。
たけし 「なぁ、脱出の日、いつにする。」
はな 「なるべくすぐの方がいいけど,,,
grには話さないの?」
たけし 「あいつ、一応 所長の息子だろ?
話すのは脱出直前でいい。」
はな 「tnは?他のみんなは?」
たけし 「悔しいが、置いていこう。
リスクが高いし、
それで見つかったら元も子もない。」
はな 「えぇ。そうしましょう,,,。」
この話を聞いたとき、
俺は悔しかった。
脱出を未然に防ぐために
父のいいなりで仲良くしていたというのもあったが
俺は、ちゃんと、友達として
見ていたのに。
こいつらは、
俺を信じていない。
辛い、
悲しい、
苦しい、
許せない。
そう思ったとき、
もう自分が何者なのか、
どちらが正義で
どちらが悪なのか、
どーでもよくなった。
よく考えたらわかったはずなのに、
すぐそこに答えはあったのに。
俺は知ろうとしなかった。
本当の自分を探すのに疲れて。
だから、
考えなくてもすぐに指示をくれて、
自分がどちらにいるべき人間なのかを
教えてくれる父のところに向かった。
そして、密告した。
父は褒めてくれた。
指示をくれた。
『何も考えなくて良い』と言った。
これで、これで良かったんだ。
きっと。
この父と俺の会話をtnが盗み聞きしていたが、
tnも、俺の味方だった。
『ずっと』一緒にいると言ってくれた。
そりゃそうだ。
tn達を見捨てて逃げようとする奴らと、
俺は違う。
あいつらが脱出した日。
俺は直前になっても知らされなかった。
やっぱり、友達として見ていたのは
俺だけだった、
と、思っていたのに,,,。
ずっと、そう思っとけばよかったのに。
あいつらが脱出して、
警報が鳴り響き、
泣き喚く子どもたちを置いて、
俺は施設内を探し回った。
俺達が思っている以上に頭がまわり、
見事に警備をかいくぐられて
研究員達はほぼ諦めてた。
俺も結構探し回ったが全然見つからず、
これ以上は無駄足だと思い、
帰ろうとしたとき、
?? 「gr!!」
俺を呼ぶ声が聞こえた。
gr 「!?」
はな 「やっと見つけた。
一緒にここを出ましょう!
ここは危険なの!
あなたのお父さんがやってることは」
gr 「うるさい、うるさい、うるさい!!!
なんだよ。俺のこと信用してないんじゃ」
たけし 「はぁ!?そんなわけないだろ!!」
gr 「じゃあなんで」
はな 「貴方なら、年下の子たちを置いていけないって
言うと思って,,,。
でもそれじゃ 逃げられないことくらい、
誰でもわかる。
信じてなかったわけじゃなのよ。
それに、貴方のお父さんのことでもあるから,,,。
苦しめたくなかった。
貴方の賢さと、優しさを想って。」
gr 「!! じゃあ、取り乱した俺が馬鹿みたいじゃないか,,,。 」″ ポロポロ ″
一度信用した人間達から出てくる言葉は、
誰の言葉よりも説得力があった。
たけし 「年下の子たちは、
俺達がまた助けに行こう。
とりあえず、今は3人で。
一緒に逃げよう。」
たけしが出した手を俺は取り、
gr 「おう。」
と、返事をしたとき。
″ パン!! ″
鼓膜が破れそうなほどの破裂音が響く。
なんだと思って後ろを振り向くと、
鬼の形相をした父と、
さっき俺が置いていった年下の子達。
そして、父の足元には
血を流し倒れている子。
父 「おい、gr。
教えたはずだろう。
指示に従え。
何も考えるな、と。」
gr 「父,,,さん,,,??」
父 「理解できなかったか?
そいつらの手を引き、
連れ戻せと言っている。 」
そして父は今度はtnを自分の前に出し、
頭に銃を突き立てる。
怯えたtnの顔、
焦る2人の顔、
狂気に満ちている父の顔。
今自分が『最善の判断』を取らなければ
また1人の命が落ちる。
俺の、判断で。
間違ってはいけない。
考えろ、俺。
動け、俺。
考えろ、
動け、
かんがエろ、
うゴけ、
かンがエロ、
ウゴけ。
gr 「ハッ,,,ハッ,,,、,,,フゥー。」
決めた。
gr 「2人とも、ごめん。
逃げて。」
2人にしか聞こえないような声量で、
そう伝えて
たけしの手を離し、
方向を変え、
走る。
父 「,,,!!そうだ、それでいいんだ、gr。」
tn 「grさん,,,!?」
tnを父から引き離し、
銃を父さんからもらう。
俺は戸惑っている2人に狙いを定め、
ゆっくりと追い詰める。
最初は戸惑っていたものの、
最後は2人で走り出した。
当てるはずのない弾は
当然当たらず、
2人を逃がす。
,,,これで、良かったんだ。
tnとの約束も、
父さんともずっと 一緒にいれる。
これで、良かったんだ。
父 「逃がしたのは残念だが、
友を裏切って私のところに戻ってきたのは
褒めて讃えよう。
よくやった、gr。 」
父は俺の頭を撫でる。
まるで、
飼い主が飼い犬を撫でるかのように。
-数年後-
父は働き詰めということもあってか、
病気になってすぐに死んだ。
遺言は tnいわく
「研究所をお前に託した。」
らしい。
仕事で死に目には会えなかったが、
おかげで今は所長の座に就いている。
しかも、tnは副所長だ。
これで、もうあんな悲劇を生ませない
システムを作れる。
あのとき、もっと警備を 厳しくしてたら、
もっと、子どもたちを管理してたらよかった
という反省を活かし、
最大で2 人のゴールデンブラッドに
1人の研究員(教育係)。
兄弟には会わせない。
1日のスケジュール管理など
様々なシステムを作った。
もちろん、全国民にも参加してもらうように
政府と協力し、
ゴールデンブラッドをあぶり出した。
拒否する奴らの家を周り、
連行。
ある一家の兄弟4人もその対象で、
研究所へ連行し、
調べてみると純。
一般家庭で純なんて生まれないと思い、
両親の家系を 調べてみると
母ははな、父はたけしだった。
そりゃ、純が生まれる訳だ。
この数年間、
もしかしたらと思って
助けてくれるのを待っていたが、
子どもを作って幸せに暮らしていた。
結局、助けになんか来てくれなかった。
当たり前なのは分かってる。
一度、銃を向けたんだ。
でも、少しは信じていたんだけどな。
そして、回収した母、はなと数年ぶりに話した。
gr 「久しぶりだな、はな。」
はな 「gr,,,!?貴方、なんでここに,,,!?」
gr 「父から受け継いだ俺の施設だ。
本当に残念だよ。
お前たちが少しでも救いの手を差し伸べてくれてたら
こうやって牢を通して話すこともなかったのに。」
違う、本当はこんなことを言いたいんじゃない。
はな 「,,,それは、本当にごめんなさい。
私達は常に貴方を想っていたし、
助けたかった。
でも、研究施設の規模がでかくなるにつれ、
助けに行くのが難しくなったの。」
gr 「嘘つけ。
子ども作って幸せに暮らしてたくせに。」
こんなの、子どもの文句だ。
はな 「!!嘘じゃないわ!信じて!
貴方を傷つけようなんて思ってないわよ!!」
gr 「,,,」
はな 「,,,たけしはね、死んだの。 」
gr 「!?」
はな 「四男を産んですぐに、
交通事故で。
病院に運ばれたときは重症で
状態が酷かったから、
子どもたちには見せられなかった。
でも、最後まで貴方のこと話してた。
『助けれなくて申し訳ない』って。」
gr 「,,,」
はな 「もう一度、信じてくれなんて言わない。
でも、私達が貴方のことを見捨てたわけじゃない
ということはわかってほしい。
貴方を『そこから』助けたい。
そして、子どもたちには何も悪くない。
お願いだから、
あの子達には手を出さないで。」
この言葉の意味を分かって、
信じてしまったら、
また、俺は、一から
全部、探さなきゃいけなくなるのか。
そう思ったら怖くて、
今すぐこの手で壊したかった。
はなも、
たけしが残した子どもたちも。
だから、
『はなを心臓サンプルにした』。
『子どもも苦しめて、
心臓サンプルにした』。
もう、何も、残らなかった。
唯一残ったのは
『行き場のない感情のなにか』だった。
だから、 rbrに刺されたときは安心した。
『地獄がやっと終わる』って。
でも、
『ずっと一緒』という呪いをかけたtnは、
俺を必死に生き返らせた。
神も、天国へは行かせてくれなかった。
また、戻ってきてしまった。
tn 「grさん,,,!!」
gr 「あ、あぁ,,,」
tn 「よかった,,,。
急所が外れてたから、
なんとか助かった,,,。」
gr 「rbr、は,,,?」
tn 「,,,研究員に撃たれて、そのまま,,,。」
gr 「,,,そうか,,,。」
俺がかけた
『愛情は足枷になる。』という呪いは、
俺にめぐり、
rbrは無事、天国か。
俺も早く行きたいけど、
許してくれないんだろうな。
父も、
はなも、
たけしも、
tnも、
神も。
大勢の人と、
心を殺したんだ。
当たり前だ。
じゃあ、もうこの地獄で
悪魔として働くのも
悪くはないな。
その時はtn、
お前も『ずっと一緒』だ。
過去の自分の呪いによって
現在の自分を呪う。
その呪いから逃れるために、
彼は、いや彼らは
呪いをかけ続けるだろう。
この研究施設の創設者が
そうしていたように。
最後までご愛読、ありがとうございました!
まさか、受験の息抜きに書いていた自分の創作小説が
このような形で皆様に読んでいただき、
評価していただけるなんて思ってもいませんでした。
初期から読み続けてくれた方、
一気見してくれた方、
すべての人に感謝申し上げます🙂↕️
そして、前話❤️1000、フォロワー様100人突破ありがとうございます😭
たくさんのコメントも、ありがとうございました🥹
そこで、みなさんにお知らせがあります!
フォロワー100人を記念して
【リクエスト部屋】を作ろうと思っています!
詳しくは、開設した【リクエスト部屋】に記載しますので
確認していただけると嬉しいです🙂↕️
さて、本作品「ゴールデンブラッド」は
約40話という長編ストーリー、
複数の登場人物、
作者の語彙力不足、描写不足という点を考慮し
本作品の質問を募集いたします!
あのときのあれはどういうこと?
この人の過去は結局なんなの?
などの質問にお答えできたらなと、思っておりますので
お気軽にコメントしてください!
【リクエスト部屋】の開設、
【ゴールデンブラッドの質問】の応答に加え
新しい作品の制作と忙しくなりますが、
全力で取り組みますので
応援していただけると嬉しいです😍
長くなりましたが、本当にありがとうございました🙂↕️❤️
コメント
36件
めちゃ時差ありありですが、完結おめでとうございます!
時差コメント失礼します 返信欄で感想語らせていただきます…!
無事完結おめでとうございます! まさかの最後は g r 視点とは…また悲劇は繰り返され、 s h p と c i は迎えに来ず呪いが受け継がれていくのでしょうか… 意外な過去編と接点でビックリしましたしマジか…となりました…。 見るのが遅くなりちょっと悔しいですがとても良い最終回でした!! 次回作も楽しみにしています!!!