コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
中国帝国への報復は、日本国内で歓喜の声を巻き上げた。吹き飛ばされた北京を見て人々はいい気味だ!っと口角を上げて笑みを作った。普通の人間なら荒れた街を見て笑うことは無い。しかし、人間の恨みが束になって帰った今、日本国民はまるで全員がサイコパスかのように、荒れた中国帝国の都市や、死者の数を見て笑みを作り賞賛した。しかし、この行為が中国帝国という龍の逆鱗に触れてしまう。
【統合日本連邦共和国 連邦政府局】
「平和主義を尊重してきた日本国は……一体どこに行ってしまったのだろうか……」
尾田総理はズボンのポケットに手を入れ、部屋の角に掲げられた日の丸を見ていた。尾田総理からこのような言葉が出てくるのも無理はない。中国帝国の攻撃に対し日本は武力での報復を行ったのだから。しかし、平和主義であり国民主権の日本では国民1人でも他国の攻撃により戦死すれば、日本は武力での報復に出るのは眼中に止まる。
「……水素爆薬を使用した事は…世界から非難されているからな……まるで……」
「大日本帝国時代のようだな……」
尾田総理は、近くにあったウォーターサーバーに近づき紙コップに水を注ぐ。そしてグビっと水を飲む。
「総理!」
その時、外務国家長官が部屋に入ってくる。
「外務国家長官?何用だ?」
「……アメリカ合衆国大統領から……お電話です。」
尾田総理は外務国家長官から電話を受け取り、電話に応じる。
「お電話変わりました。尾田です。」
アメリカ合衆国 大統領 サニエルR.バーク
『Hello。Mr.ODA。日本国の国防軍による中国帝国の報告を受けました。』
「はい。中国帝国に対し報復を実行しました。」
『……単刀直入に言う。水素爆薬を使用したな?』
普段、温厚なサニエル大統領の声に鋭さがあった。電話越しでも伝わってくる鋭さだ。
「何か誤解されているようですな?国防軍が使用したのはMark4水素爆薬です。核兵器の分類の水素爆薬とは少し違います。」
『だが、しかし北京は今や荒野のようじゃないか。まるで原子爆弾でも落とされた後のように。』
「それも計画の内です。攻撃された倍にして返す。それが報復でしょう?」
『……』
サニエル大統領は電話の奥で無言を貫いた。しかし、5秒たった時に口を開く。
『1つ警告しておく……日本国よ…。中国帝国内で核兵器を詰んだ大型車両の朝鮮半島への大移動があった……中国帝国がこのような行動を起こすのは前代未聞だ……貴国が米国に牙を向かぬなら米国は日米安保条約の元、日本国を支援する……』
「その件につきましては感謝しております。」
『最後に忠告しておく……Mr.ODA……。これ以上…中国帝国に余計な手口を加えるな……下手したら日本国は……』
『列島ごと地図上から消されるかもしれないぞ……』