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第10話 会ってみたい
あの日から、陽葵は前よりも塁のことを意識するようになっていた。
朝、スマホを開くと、塁からメッセージが届いていないか確認する。
大学の休憩時間にも、ついSNSを開いてしまう。
そして夜になると、塁と話せることが楽しみになっていた。
その日の夜も、いつものように電話をしていた。
塁「今日、大学どうだった?」
陽葵「今日はスポーツしたよ〜!バドミントン🏸してきた!」
塁「バドミントン?いいじゃん!楽しそう笑」
陽葵「楽しかったけど、結構動いたから疲れた〜笑」
塁「お疲れさま。ちゃんと休んでね」
陽葵「ありがとう😊 塁くんは?」
塁「今日は仕事で新しい服いっぱい見てた」
陽葵「いいな〜!私も見てみたい」
塁「じゃあ、今度一緒に見に行く?」
その言葉を聞いた瞬間、陽葵は固まった。
陽葵「……え?」
塁「あ……ごめん。急だったよね」
陽葵「ううん、そうじゃなくて……」
画面越しでは何度も話している。
声も知っている。
お互いの好きなものも、少しずつ分かってきた。
だけど――まだ、一度も直接会ったことがない。
陽葵「……塁くんと、会ってみたいかも」
言った瞬間、自分で恥ずかしくなった。
電話の向こうから、少し間を置いて声が聞こえる。
塁「……ほんと?」
陽葵「うん。ちょっと緊張するけど」
塁「俺も緊張すると思う」
二人とも、思わず笑った。
塁「でも、いつか本当に会えたらいいね」
陽葵「うん……」
その一言だけなのに、胸がドキドキする。
もし直接会ったら、どんな顔をするんだろう。
塁はどんな服を着てくるんだろう。
ちゃんと話せるかな。
そんなことを考えていると、ますます眠れなくなりそうだった。
塁「陽葵」
陽葵「なに?」
塁「会ったら、今よりもっと陽葵のこと知りたい」
陽葵は、返事をするまで少し時間がかかった。
陽葵「……私も、塁くんのこともっと知りたい」
電話越しの距離が、ほんの少しだけ近くなった気がした。
まだ会う日は決まっていない。
それでも二人の心の中には、同じ気持ちが芽生え始めていた。
――いつか、画面越しじゃなくて会ってみたい。
その日が来るのを、二人は少し楽しみにしていた。
ミリス
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脳てゃ
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コメント
1件
「会ってみたい」…この一言に、二人の距離がぐっと縮まった感じがして、すごく胸が熱くなりました。画面越しじゃなくて直接会いたいって思うのって、すごく勇気のいることですよね。塁くんの「今よりもっと陽葵のこと知りたい」って言葉が優しくて、私もドキドキしちゃいました。まだ会う日は決まってないけど、その日が来るのを楽しみにしてる二人が可愛いです。次も読みたいです!