テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
ゆゆゆゆ
#Paycheck
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
朝。
カーテンの隙間から光。
静かな部屋。
ベッドの上。
エリオット。
ぐっすり眠っている。
その隣――
チャンス。
壁にもたれたまま。
座った姿勢で寝ている。
ネクタイ。
エリオットの手に握られたまま。
ぎゅ
しばらくして。
エリオットが少し動く。
「……ん」
ゆっくり目を開ける。
ぼんやりした視界。
天井。
知らない天井じゃない。
自分の部屋。
エリオットは少しだけ安心した顔。
それから。
違和感。
視線を横に向ける。
チャンス。
すぐそこ。
距離。
近い。
かなり近い。
エリオット。
「……」
数秒。
じっと見る。
寝てる顔。
普段より無防備。
少しだけ髪が乱れてる。
エリオットは少し笑う。
小さく呟く。
「いる」
その時。
ネクタイ。
ぐい
チャンスが少し前に引かれる。
「……」
チャンスが目を覚ます。
ゆっくり目を開ける。
状況確認。
エリオット。
すぐ目の前。
チャンス。
「……近い」
エリオットはにこっと笑う。
「おはよ」
チャンス。
「……朝か」
エリオット。
「朝」
少し間。
チャンスが自分の状態に気づく。
ネクタイ。
まだ掴まれてる。
「……」
エリオット。
「離さなかった」
チャンス。
「見れば分かる」
エリオットは少しだけ照れる。
でも。
すぐににこっと笑う。
ネクタイ。
ぐい
チャンスがさらに近づく。
「やめろ」
エリオット。
「やだ」
チャンスはため息。
でも。
動かない。
エリオットが少しだけ真面目な顔。
「チャンス」
「ん」
エリオット。
「帰ってない」
チャンス。
「帰る必要ない」
エリオット。
少しだけ目を細める。
嬉しそう。
「そっか」
静かな朝。
二人の距離。
昨日より近い。
エリオットが小さく言う。
「朝ごはん」
チャンス。
「何」
エリオット。
「ケーキ」
チャンス。
「朝から?」
エリオットは楽しそうに笑う。
ネクタイ。
ぐい
「一緒に食べる」
チャンスは少しだけ笑う。
「……仕方ねぇな」