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『……ン』
『レ……ン』
『レオン』
『どこにいんだよ……』
『神様……』
『お願いします』
『どうか、どうかレオンを……』
『レオンが無事でありますように……』
「……い」
ん、?
「りょ……い」
「亮平」
目が覚める
「おはよう」
「おは……よ」
「よく眠れた?」
「うん……」
久しぶりに気持ちよく眠れた気がする
心做しか体も軽い気がする
寝ている途中に見た夢だけが気になる
真っ暗な部屋の中で声だけ聞こえた
ただ、その夢も起きてご飯を食べているうちに忘れていった
「ただいまぁ」
午後19時
蓮の母親が帰ってきた
「もうすぐベッド届くはずだからね」
「はいありがとうございます」
その言葉通りベッドが届いた
しかもベッドに合う机なども用意してくれた
俺の部屋は俺の家と同じぐらいの広さでなんか落ち着く
明かりも暖色系なので余計落ち着く
「気に入った?」
ベッドに座って目を閉じていると声がした
びっくりして目を開けると、
「蓮!」
笑顔の蓮がいた
「めちゃめちゃいいよ。ありがとう」
「お礼なら母さんに言ってよ」
顔を少し赤くして言う蓮
「……照れてる?」
「ちっ、違うし……」
「照れてんじゃぁん!笑」
そう言うと、蓮が近づきながら、
「も〜、うるさい笑」
頭にチョップをかましてきた
「たっ!!」
「たって何笑」
「何すんだよぉ!!」
反撃しようと立ち上がると、立ち上がった途端、床に倒れた
「えっ……」
「亮平……?」
「亮平!!!」
俺は一瞬意識を失った
意識が回復すると、目の前には蓮がいた
「亮平くんがどうしたの……って!!」
「亮平くん!!!しっかり!!」
意識を取り戻したのと同じタイミングで蓮の母親が部屋に入ってきた
蓮の母親はすぐ俺に近寄ってきた
「母さん……!!」
「蓮、亮平くんをなるべく揺らさないようにベッドに寝かせてくれる?」
「……分かった」
蓮の手が俺の下に差し込まれる
俺は持ち上げられすぐ近くのベッドに寝かされる
「大丈夫?亮平」
まだ少ししか時間を共有していないのにこんなに心配してくれる事に嬉しく思う
「俺がチョップしたから……?」
そんな小声が聞こえる
さすがにあんな弱い力で脳はダメージを受けないと思うけど……
てかあれより威力強いやつ前の世界にいる時から食らってるし
そいつら元気に倒しましたし
蓮のチョップなんて可愛いものよ
「お医者さんすぐ来てくれるって」
「大丈夫?亮平くん」
「顔が白いし唇の色も悪いわね……」
「貧血かしら?」
それからすぐに医者が来て俺は貧血だと言われた
少し休めば治るが念の為今日はベッドで寝ていろとのことだった
まぁ、後はご飯を食べるだけなので早く寝るのもいいかと思った
貧血と言われたときの蓮の顔はすごい安心していた
その顔が、凄く愛おしく感じた