※この物語はフィクションです。
実在の人物及び団体、事件などとは一切関係ありません。
〈File57:死に見た夢〉
「ねえ、智世は……どうして法医人類学者になったの?」
ケントが私を使って智世を連れ戻そうとしてるのは、ほぼ間違いないと思う。
でも私には、私がなにか言ったところで智世が法医人類学者に戻るとはあんまり思えなかった。
それは私の知る智世と、ケントの知る智世がかけ離れてるからかもしれない。
ケント曰く、智世は一度情熱を傾けると誰にも止められない、と。
私もその片鱗を感じ取ってはいたけど、ケントの語る智世は私の想像を超えていた。
それが真実なら、ケントの思惑通りに事が運ぶのかもしれない。
だけど思惑通りに行くかは私にかかっていた。
私が、智世にそうして欲しいと言えば――……。
「あの、智世……?」
だけど智世はマグカップを手にしたまま、睫毛ひとつ動*****************************
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