オタク文化を守るためなら、彼女は魔王だって殺せます

　アビゴールちゃんの思いを無駄にしたくない……菊井さんの提案により、その日の夜に、すでに過ぎてしまった俺の誕生日を祝うため、自宅にて誕生日パーティー兼アビゴールの手料理お披露目会をすることになった。
　献立はもちろん、本日アビゴールがお料理教室で習ってきたハンバーグだ。
　レンチンではなく、ご飯も炊きたいということだったので、仕方なく俺は大学入学時に気合を入れて購入し、数回だけ使ってあとはタンスの肥やしになっていた炊飯器を、わざわざ押入れの奥から出してきてやった。
　最後に使ってからずいぶんたっているし、正直最後に使ったあとにしっかり洗ったか、もしくは中に入れっぱなしでえらいことになっていないか心配になったが……問題なかった。
　えらいことになっているどころか、釜のテフロン加工に一切の傷さえも見られないというほどのほぼ新品ぶりだ。
　まあこれは、この＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

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