TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

神風は不死のライオンの前で突然、逃げ出した。その姿に朱音と透は驚きを隠せない。戦場から逃げる神風――それは今まで見たことのない光景だった。

「神風が…逃げた? あり得ない…」瀕死の状態で透は力無く呟く。彼らの知る神風は、どんな状況でも絶対に戦いを放棄しない人物だった。

しかし、神風は恐怖から逃げたわけではなかった。彼が逃げた理由は別のところにあった。

神風は戦場を離れ、地獄と呼ばれる場所へと向かっていた。そこは地下8,000万マイルの深さに存在する異世界。地獄の中では、かつての仲間であり、戦士であった白川が待っていた。

「神風、まさかここまで来るとはな…」地獄の深奥で、白川の魂が語りかけた。彼は地獄でなおも戦い続けていたが、今、神風は彼の魂を再びこの世に呼び戻そうとしていたのだ。

「お前を呼び出すために、あの戦場を捨てたんだ。俺一人じゃ、どうにもならなかった」神風は自嘲気味に笑う。

神風が取った手段は、白川の魂を自らの体に宿すという禁断の術、いわゆる「受肉」だった。彼自身が白川の器となり、その力を借りることで不死のライオンと紫狼に対抗しようと考えていたのだ。

「お前の力が必要なんだ、白川。俺たちだけじゃ勝てない」神風は切実に訴える。

白川は静かに頷いた。「いいだろう、神風。ただし、この力を扱うのはお前次第だ。俺の力に溺れれば、お前自身が壊れてしまうぞ」

「それでも構わない」神風の瞳には、決意が宿っていた。

神風の体に白川の魂が入り、二つの魂が一つになる。その瞬間、神風の体は異常な力を得た。地獄の闇が彼の体を包み込むように流れ込み、彼は新たな力を手に入れたのだ。

「これが…白川の力か…」神風は自分の中で白川の存在を感じながら、その重さに耐えた。

「さぁ、行くぞ。あのライオンと紫狼を倒すんだ」白川の声が、神風の中から響く。

神風は地獄から戻り、朱音と透が倒れている戦場に再び現れた。彼の姿は以前とは異なり、圧倒的な力がみなぎっていた。

「おいおい、なんだその変わりようは…」透が弱々しく笑いながら、神風を見上げた。

「待たせたな。これで勝つぞ」神風は静かに答え、ライオンと紫狼に向き直る。

loading

この作品はいかがでしたか?

0

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚